この記事でわかること
- 遺影と位牌を手放す時期の目安がわかる
- 位牌をまとめて小さくする方法がわかる
- 処分の方法と費用がわかる
- 決まりがあるものとないものの区別がわかる
祖父母の代からの位牌が並んでいる。遺影も何枚もある。全部を引き継ぐことはできない。
先に、区別を書きます。
遺影に宗教上の決まりはありません。 葬儀のときに用意された写真で、いつ処分しても構いません。飾り続ける義務もありません。
一方、位牌は故人の霊が宿るとされるもので、扱いに配慮が要ります。 ただし、これも供養を済ませれば処分できます。
そして、代々の位牌が並んでいる場合、1つにまとめることができます。

時期の目安
決まりはありません。よく選ばれている時期です。
| 時期 | 選ばれる理由 |
|---|---|
| 四十九日 | 忌明けの区切り |
| 一周忌 | 節目として |
| 三回忌 | 落ち着いてから |
| 実家を片付けるとき | 実務上まとめて処理できる |
| 家を売るとき | 引き渡しまでに処理が必要 |
実家じまいの場面では、片付けや売却の日程が実質的な期限になります。
無理に節目を待つ必要はありません。逆に、気持ちが追いつかないなら、持ち帰って後日にしても構いません。
遺影の扱い
飾らなくて構いません。
四十九日を過ぎたら片付けるという家庭が多くあります。仏壇の中に入れるものでもありません。
選択肢
| 方法 | 内容 |
|---|---|
| 小さくして残す | L判やはがきサイズに焼き直す。データにする |
| そのまま保管 | 額から外せば場所を取らない |
| 供養して処分 | 寺社や業者へ |
| 通常のごみとして処分 | 額とガラスは分別が必要 |
額のまま持ち帰ると場所を取ります。写真だけ外して、額は処分する方が多くあります。
そして、スマートフォンで撮っておけば、現物がなくても残せます。兄弟にも共有できます。
写真全般の扱いは遺品の写真とアルバムの捨て方にまとめています。
位牌をまとめる
代々の位牌が5柱、10柱と並んでいることがあります。これを1つにまとめられます。
繰り出し位牌
箱型の位牌で、中に木の札が何枚も入ります。1つで複数の故人を祀れます。
- 費用の目安は1万〜5万円程度
- 仏具店で作ってもらえる
- 戒名を書き写す作業が必要(仏具店が手配してくれる)
回出位牌、過去帳
過去帳に記録を移して、位牌そのものを整理する方法もあります。宗派によって考え方が違うので、菩提寺に相談してください。
新しい位牌を作ったあと、古い位牌は閉眼供養のうえ処分します。
位牌を処分する
1 閉眼供養を受ける
魂抜き、御霊抜きとも呼ばれます。菩提寺に依頼してください。
| 内容 | |
|---|---|
| 費用の目安 | 1万〜5万円程度(お布施) |
| 依頼先 | 菩提寺。ない場合は同じ宗派の寺院、僧侶の手配サービス |
浄土真宗では、位牌ではなく法名軸や過去帳を用いるのが本来です。魂を抜くという考え方もとりません。自分の家の宗派に合わせてください。
2 処分する
- 寺院でお焚き上げしてもらう
- 仏具店に引き取ってもらう
- 遺品整理業者に依頼する
- 自治体のごみとして処分する(供養を済ませたうえで)
3 永代供養に納める
引き継ぐ人がいない場合、寺院に納めて長期の供養を依頼する形があります。
費用は数万円から数十万円まで幅があります。年間の管理費がかかるかどうかを確認してください。
位牌と遺影の供養も、遺品整理とあわせて依頼できます。宗派に合った形で手配してもらえます。

菩提寺が分からないとき
探す手がかり
- 位牌に書かれた戒名(宗派によって形式が違う)
- 仏壇の中の過去帳
- 法事のときの案内状、お布施の記録
- 親族に聞く
- 墓地の管理者に聞く
戒名の形式から宗派が分かることがあります。仏具店に見せれば教えてもらえます。
菩提寺がない場合
同じ宗派の寺院、または僧侶を手配するサービスを使えます。定額で費用が明示されているものもあります。
家を売る場合
引き渡しまでに処理してください。
位牌も遺影も、買主が扱いに困ります。残置物として残せるものではありません。不動産会社からも先に処理するよう言われます。
仏壇や神棚とあわせて、まとめて依頼するほうが手間も費用も抑えられます。仏壇は実家の仏壇に引き取り手がない、神棚は神棚の処分方法とお札の返し方にまとめています。
兄弟への確認
処分する前に、必ず伝えてください。
実家の位牌と遺影について
・◯◯(実家)を片付けるにあたり、扱いを決める必要があります
・代々の位牌は繰り出し位牌にまとめて、私が引き継ぎます
・古い位牌は閉眼供養のうえ処分します
・遺影は写真に撮ってデータで共有します。現物は処分します
・費用は相続財産から出します
・◯月◯日までに希望があれば教えてください
「まとめて引き継ぐ」と示すと、話が通りやすくなります。全部を捨てるわけではないと分かるためです。
【FAQ】遺影と位牌についてよくある質問
Q. 遺影を捨てるのは良くないことですか。
宗教上の決まりはありません。写真として扱って構いません。
Q. 位牌を家に置く場所がありません。
小さい位牌に作り替えるか、永代供養に納める方法があります。
Q. 仏壇がなくても位牌だけ置けますか。
置けます。棚の上などに安置している家庭もあります。
Q. 費用は誰が出しますか。
相続財産から出すのが原則です。立て替えた場合は領収書を残してください。
Q. 何柱まで繰り出し位牌に入りますか。
10枚前後が一般的です。仏具店に確認してください。
まとめ
- 遺影に宗教上の決まりはない。飾り続ける義務もない
- 代々の位牌は繰り出し位牌にまとめられる。1万〜5万円程度
- 位牌の処分は閉眼供養のうえ。1万〜5万円程度
- 宗派によって考え方が違う。浄土真宗では位牌ではなく法名軸や過去帳を用いる
- 家を売るなら、引き渡しまでに処理する
まず、位牌の戒名を見て宗派を確認してください。分からなければ仏具店で教えてもらえます。
そして、遺影は今日でも写真に撮れます。データにしてしまえば、現物を残す必要はありません。
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