この記事でわかること
- 着物に値がつく条件がわかる
- 買取価格の目安がわかる
- 捨てる前に確認すべきことがわかる
- 値がつかない着物の処分方法がわかる
桐のタンスを開けたら、着物が何十枚も出てきた。母が着ていたものらしい。捨てるしかないのか。
先に、いちばん重要な点を書きます。
捨てる前に、一度見てもらってください。
理由は単純です。処分すれば費用がかかりますが、買取なら代金が入ります。 そして、着物は自分では価値を判断できません。見た目が古くても値がつくものがあり、きれいでも値がつかないものがあります。
ただし、期待しすぎないでください。大量にあっても、値がつくのはその一部です。
着物の買取に対応する業者と連携している会社があります。処分と査定を一度に頼めます。

値がつくもの
| 種類 | 傾向 |
|---|---|
| 訪問着、留袖、振袖 | 需要がある |
| 作家物、産地物(大島紬、結城紬、加賀友禅など) | 高くなりやすい |
| 証紙・落款があるもの | 産地や作家が証明できる |
| 帯(袋帯、名古屋帯) | 着物本体より高いことがある |
| 反物(仕立てていない状態) | サイズの制約がなく需要がある |
| 和装小物、簪、帯留め | 素材によっては値がつく |
証紙がいちばん効きます。
産地や織元を示す小さな紙で、たとう紙(着物を包む紙)の中に一緒に入っていることが多くあります。これがあるかないかで金額が変わります。
捨てる前に、たとう紙の中を確認してください。紙だけを先に捨ててしまう方がいます。
値がつきにくいもの
- ウール、化繊の普段着
- 汚れ、シミ、カビ、虫食いがあるもの
- 匂いが染みついているもの
- 極端に寸法が小さいもの
- 仕立て直しの跡が多いもの
- 喪服(需要が少ない)
喪服は、良いものでも値がつきにくい代表です。数は多く出てきますが、期待しないでください。
そして、保管状態が価格を左右します。湿気の多い場所に長く置かれていたものは、開いた瞬間に判断がつきます。
買取価格の目安
幅が非常に大きい分野です。
- 一般的な訪問着や小紋で、数百円から数千円
- 作家物や有名産地のもので、数万円以上
- 状態が悪ければ、まとめて数百円
- 引き取り不可となるものもある
「着物1枚いくら」という相場は存在しません。種類、作家、産地、状態、寸法、証紙の有無で決まります。
タンス1棹分を出して、合計で数千円ということもあります。それでも、処分費を払うよりは有利です。
捨てる前に確認する5つ
- たとう紙の中に証紙が入っていないか
- 着物の裏地の端に落款(作家の印)がないか
- 帯が一緒に保管されていないか
- 反物のまま残っているものがないか
- 桐のタンス自体に値がつかないか
桐のタンスは、状態が良ければ引き取ってもらえることがあります。ただし、多くは処分費がかかる側です。家具の扱いは古いタンスや婚礼家具の処分費用にまとめています。
買取に出すときの注意
1 着物を専門に扱う業者に出す
総合リサイクル業者では、価値のあるものも一律の安値になることがあります。着物専門の業者のほうが、判断ができるぶん差が出ます。
2 複数社に見てもらう
金額に差が出ます。1社だけだと、それが高いのか安いのか判断できません。
3 出張買取の条件を確認する
- 出張料がかかるか
- 査定だけで断れるか
- キャンセル料がかかるか
4 その場で決めない
押し切られて安く手放すのが、いちばん多い失敗です。「他社にも見てもらってから決めます」と言って構いません。
5 訪問購入のルールを知っておく
自宅で買い取ってもらう取引には、特定商取引法の訪問購入の規定が適用され、契約書面を受け取った日から8日以内であれば、原則としてクーリング・オフができます。
参考:訪問購入|消費者庁
売却したものを引き渡さずに手元に置いておくこともできます。強引な勧誘を受けた場合は、消費生活センターに相談してください。
買取価格を作業費から差し引く形にできることがあります。捨てる前に相談してください。

値がつかない着物の処分
1 リサイクルショップ、フリマ
手間はかかりますが、値がつくことがあります。
2 寄付・リメイク
- 和装を扱う団体
- 布として使う人に譲る
- リメイクの材料として引き取る業者
3 供養に出す
思い入れがある場合、寺社や業者で供養してもらえます。数千円から3万円程度が目安です。
4 自治体のごみとして処分
多くの自治体で可燃ごみ、または古布として出せます。量が多い場合、1回に出せる量に制限があります。
遺品整理業者に頼む場合
買取と作業をあわせて依頼できます。
- 買取価格を作業費から差し引く形にできることがある
- 着物専門の業者と連携している会社がある
- どこに買取を出すのかを確認する
「買取もやっています」という業者でも、着物の判断ができるとは限りません。専門の業者に見せてもらえるかを聞いてください。
費用の相殺については遺品の買取で費用は相殺できるかにまとめています。
【FAQ】着物の処分と買取についてよくある質問
Q. シミがあるものでも見てもらえますか。
見てもらえます。ただし金額は下がります。まとめて出すときに一緒に入れてください。
Q. 何枚くらいから出張買取に来てもらえますか。
業者によります。5枚程度から対応するところもあります。
Q. 高く売れると聞いたのに数百円でした。
着物の買取はそういう分野です。他社にも見てもらって差を確認してください。
Q. 母の形見なので迷っています。
急いで決めなくて構いません。着物は保管が悪いと傷むので、防虫剤を入れて持ち帰る方法もあります。
Q. 帯だけでも買い取ってもらえますか。
もらえます。帯のほうが高いことがあります。
まとめ
- 捨てる前に一度見てもらう。処分は費用がかかるが、買取なら代金が入る
- 証紙と落款があるかで金額が変わる。たとう紙の中を確認する
- 訪問着、留袖、振袖、作家物、産地物、帯、反物に値がつきやすい
- 喪服、ウール、化繊、シミやカビのあるものは値がつきにくい
- その場で決めない。訪問購入は8日以内のクーリング・オフができる
まず、たとう紙の中を開けて証紙を探してください。これは今日できます。
そして、処分の予定があるなら、その前に着物を扱う業者に見てもらってください。捨ててしまえば戻りませんが、見てもらうだけなら失うものはありません。
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タンスごと見てもらえます。まず、いくらで引き取ってもらえるかを確かめてください。

