この記事でわかること
- 遺品整理を自分でやった場合、間取り別に何日かかるかがわかる
- 1日で処理できる量が、具体的な数でわかる
- 想定より必ず遅れる理由が4つわかる
- 業者に頼んだ場合との日数の差がわかる
自分でやろうと決めたが、何日かかるのか見当がつかない。有給を何日取ればいいのかも分からない。
先に答えます。一人でやる場合、1Kで2〜3日、2DKで5〜8日、一戸建てで10〜20日が目安です。
ただし、この数字はそのまま信じないでください。ほぼ全員が、実際にはこの1.5倍から2倍かかっています。理由は根性でも要領でもなく、計算に入れていないものがあるからです。

1日で処理できる量
日数の前に、これを知ってください。ここを誤解したまま計画を立てると必ず破綻します。
一人で8時間作業した場合の目安です。
| 作業内容 | 1日でできる量 |
|---|---|
| 衣類・日用品の袋詰め | 45リットルの袋で15〜25袋 |
| 押し入れの整理 | 1〜2間分 |
| 家具のない部屋の片付け | 1部屋 |
| タンス1棹の解体と搬出 | 1〜2時間 |
| 書類・写真の仕分け | 段ボール1〜2箱分 |
書類と写真の仕分けが、いちばん進みません。 1枚ずつ確認する必要があり、しかも手が止まります。ここだけで丸1日使うことも珍しくありません。
60代以降なら、この数字の半分程度と考えてください。
間取り別の実働日数
| 間取り | 一人での実働日数 | 荷物が多い場合 |
|---|---|---|
| ワンルーム・1K | 2〜3日 | 4〜5日 |
| 1DK・2K | 3〜5日 | 6〜8日 |
| 2DK・2LDK | 5〜8日 | 10〜14日 |
| 3LDK | 8〜15日 | 15〜25日 |
| 一戸建て(庭・物置あり) | 10〜20日 | 25〜40日 |
長く住んでいた高齢者の家は、たいてい右側の列に入ります。押し入れ、天袋、物置、床下収納、屋根裏。開けるまで中身が分からない場所が多いためです。
二人でやれば単純に半分になるかというと、なりません。判断が二人分必要になるぶん、効率は1.5倍程度にとどまります。
想定より遅れる4つの理由
- 判断に時間を取られる
普段の片付けなら「1年使っていないものは捨てる」という基準が使えます。親の遺品にはこれが効きません。自分が使うかどうかで判断できないからです。
基準がないまま、家中の物、一戸建てなら数千点について判断を続けることになります。手を動かす時間より、迷っている時間のほうが長くなります。
- 粗大ごみの回収日が決まっている
自治体の粗大ごみは申し込み制で、回収日が指定されます。出したい日に出せません。1回に出せる点数の上限がある自治体もあります。
片付けが進んでも、物が家から出ていくペースは自治体の都合で決まります。これが最大のボトルネックです。詳しくは遺品の粗大ごみは何個まで出せるかにまとめています。
- 想定外の物が出てくる
床下収納から未開封の食品、屋根裏から布団20組、物置から灯油缶とペンキ。処分方法を調べるところから始まる物が必ず出てきます。
灯油、ペンキ、消火器、バッテリー、農薬。これらは通常のごみに出せず、専門の引き取り先を探すことになります。1点で半日潰れることもあります。
- 体力が続かない
2日連続で作業すると、2日目は明らかに効率が落ちます。中腰、脚立、階段の上り下り。翌日に腰と腕に来ます。
若い頃と同じ感覚で予定を組むと、そこで崩れます。
業者に頼んだ場合との差
| 間取り | 自分で(一人) | 業者(複数人) |
|---|---|---|
| 1K | 2〜3日 | 2〜3時間 |
| 2DK | 5〜8日 | 半日〜1日 |
| 一戸建て | 10〜20日 | 1〜2日 |
差が大きいのは、人数と経験の両方です。3人体制で入り、搬出経路と積載を最初から計画し、処分ルートを持っている。この3つで速度が変わります。
一人で10日かかる量を、3人で1日で終わらせるイメージです。
有給を使うなら、金額に換算する
日数が出たら、その日数の価値を計算してください。
有給1日の金銭価値 = 月収 ÷ 20日
月収30万円なら1日15,000円です。
| 間取り | 実働日数 | 有給の金銭価値(月収30万円) |
|---|---|---|
| 1DK・2K | 3〜5日 | 45,000〜75,000円 |
| 2DK・2LDK | 5〜8日 | 75,000〜120,000円 |
| 一戸建て | 10〜20日 | 150,000〜300,000円 |
遺品整理業者の費用の目安は、1Kで5万〜15万円、2DKで10万〜25万円、一戸建てで20万〜50万円程度です。
2DK以上になると、自分でやっても業者に頼んでも金額はほぼ並びます。そして業者に頼めば、その日数が丸ごと自分の時間として戻ってきます。
有給の使い方を含めた判断は実家の片付けは何日かかるかで詳しく分けています。
実働日数が出たら、その日数を金額に換算して、業者費用と比べてください。

日数を短くする方法
自分でやると決めた場合でも、短縮はできます。
先に粗大ごみを申し込む
回収日を押さえてから逆算します。「この日までにこの部屋を出す」という期限ができると進みます。
仕分けと搬出を分ける
同じ日に両方やろうとすると、どちらも中途半端になります。前半の日で仕分けを終わらせ、後半で一気に出すほうが効率的です。
書類と写真は後回しにする
いちばん時間を食う作業を最初にやると、そこで止まります。段ボールにまとめて自宅に持ち帰り、落ち着いてから見る。それで十分です。
大型家具だけ業者に頼む
タンス、食器棚、ベッド。これらの搬出だけ依頼すれば、自分の作業日数が2〜3日縮みます。
【FAQ】遺品整理の日数についてよくある質問
Q. 一人でやるのと二人でやるのとで、どれくらい変わりますか。
作業自体は速くなりますが、判断が二人分になるため1.5倍程度の効率です。ただし大型家具の搬出は一人では危険なので、その意味では二人以上が望ましいです。
Q. 途中まで自分でやって、残りを頼めますか。
できます。むしろ費用が下がるので合理的です。ただし途中の状態を見てもらわないと見積もりが出ないので、写真を送るか現地調査を受けてください。
Q. 業者に頼むと、当日は何時間かかりますか。
1Kなら2〜3時間、2DKで半日から1日、一戸建てで1〜2日が目安です。荷物量と搬出経路によって変わります。
Q. 夏と冬で作業効率は変わりますか。
変わります。エアコンが止まっている家での夏場の作業は、熱中症の危険があるため長時間続けられません。可能なら春か秋に予定してください。
Q. 最初に何をすればいいですか。
貴重品の捜索です。通帳、印鑑、権利証、保険証券。これらが処分品に紛れると後から探すのが困難になります。手順は遺品整理を自分でやる手順にまとめています。
まとめ
- 一人での実働日数は、1Kで2〜3日、2DKで5〜8日、一戸建てで10〜20日
- 1日でできるのは45リットルの袋で15〜25袋程度。書類と写真の仕分けが最も進まない
- 遅れる理由は、判断の重さ、粗大ごみの回収日、想定外の物、体力
- 業者は複数人で入るので、一人で10日の量を1日で終える
- 2DK以上では、有給を金額換算すると業者とほぼ並ぶ
まず自分の実家がどの間取りに当たるかを表で確認して、そこに1.5倍を掛けてください。それが現実的な日数です。
その日数を出せるかどうかで、自分でやるか任せるかを決める。判断がつかないなら、見積もりを1回取ってみてください。金額が分かれば数字で比べられます。
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何日かかるかを読み違えたまま進むと、期限に追われて割高な契約になります。先に金額を知ってください。

