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親が死んでほっとした、と思ってしまう|介護のあとに起きること

親が死んでほっとした、と思ってしまう|介護のあとに起きること
目次

この記事でわかること

  • その感情がなぜ起きるのかがわかる
  • 同じことを感じている人が少なくないと分かる
  • 気持ちが揺れる時期の目安がわかる
  • 相談できる先がわかる

葬儀が終わって、家に帰って、真っ先に浮かんだのが「終わった」だった。悲しみより先に、体の力が抜けた。

そして、そう思ってしまった自分に動揺している。

この記事は手続きの話ではありません。検索してここにたどり着いた方に向けて書いています。

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それは薄情だからではありません

先に書いておきます。

介護のあとに解放感を覚えるのは、珍しいことではありません。

理由ははっきりしています。介護は、終わりの見えない状態が何年も続きます。

  • 夜中に何度も起こされる
  • 自分の予定が立てられない
  • 仕事を減らすか、辞めるかを迫られる
  • 費用が出ていき続ける
  • 相手が別人のようになっていく
  • 兄弟は手伝わないのに口だけ出す
  • 誰にも弱音を言えない

この状態が終われば、体は正直に反応します。それは故人への気持ちとは別のところで起きています。

悲しみと安堵は同時に存在できます。 どちらかが本当でどちらかが嘘、ということではありません。

罪悪感が強くなる場面

いくつかの場面で、この感情は強く出ます。

もっと何かできたのではないかと思うとき

最後の入院、施設に入れた判断、話しかけなかった日。すべての選択が思い返されます。

ただ、その時点で持っていた情報と体力の中で、選べる範囲は限られていました。

関係がよくなかったとき

仲の良い親子ばかりではありません。傷つけられた記憶があるまま介護をした方もいます。

その場合、亡くなったときの感情はさらに複雑になります。悲しみが湧かないこと自体に罪悪感を持つ方もいます。

周りが悲しんでいるとき

親族が泣いている場で、自分だけが乾いている。そこで「自分はおかしいのではないか」と考えます。

誰がどれだけ関わったかで、感情の出方は変わります。遠くにいた人ほど、悲しみは単純な形で出ます。

片付けが進まないことがある

この感情を抱えていると、実家の片付けで手が止まりやすくなります。

  • 遺品に触ると、介護のときのことが戻ってくる
  • 早く終わらせたい気持ちと、罪悪感が同時に出る
  • 「急いで処分する自分」に嫌悪感が湧く

その状態で無理に進めなくて構いません。

方法があります。

  • 判断の軽いものから片付ける(消耗品、タオル、古い雑誌)
  • 写真や手紙は保留の箱に入れて、後日にする
  • 業者に任せて、自分は残すものだけ指示する

背負うべきなのは判断だけで、作業は任せられます。手が止まる仕組みと外し方は遺品整理で気持ちが追いつかないにまとめています。

急がなくていいものと、急ぐもの

気持ちが落ち着くのを待てるものと、待てないものがあります。

急がない急ぐ
持ち家の片付け賃貸の解約(家賃が発生し続ける)
写真や手紙の整理相続放棄の判断(3ヶ月)
形見分け各種の名義変更、公共料金
家をどうするか相続税の申告(10ヶ月)

期限があるものだけ先に確認してください。それ以外は、待って構いません。

賃貸の期限は賃貸で親が亡くなったときいつまでに片付けるか、放棄の判断は死亡後3ヶ月以内にやることにあります。

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時間が経つと変わることがある

いま強く出ている感情が、そのまま続くとは限りません。

  • 数ヶ月経ってから悲しみが来る方がいる
  • 遺品を片付けているときに、急に来る方がいる
  • 一周忌のあたりで変わる方がいる
  • 何年も経ってから、ふいに来る方がいる

順番も時期も、人によって違います。「いま悲しめていない」ことを、自分の欠陥と考える必要はありません。

相談できる先

眠れない、食べられない、仕事に行けない。そうした状態が続くなら、専門の窓口があります。

  • 市区町村の保健センター
  • 精神保健福祉センター(各都道府県・政令指定都市に設置)
  • かかりつけの医療機関
  • 遺族の集まり(グリーフケアの場を設けている団体があります)
  • 介護をしていた方の集まり

介護をしていた期間が長いほど、生活の形が介護中心になっています。それが急になくなったときに、体調を崩す方がいます。

「悲しんでいないのに相談していいのか」と考える必要はありません。相談の理由は悲しみだけではありません。

【FAQ】介護のあとの感情についてよくある質問

Q. 誰にも言えません。

同じ経験をした人の集まりでは、珍しい話ではありません。家族には言えなくても、外では言える場合があります。

Q. 兄弟に「冷たい」と言われました。

介護に関わった度合いが違えば、感情の出方も違います。関わっていない人ほど、単純な悲しみを表に出せます。

Q. 葬儀のあと、体調を崩しました。

緊張が続いた状態から急に解放されると、体に出ることがあります。医療機関に相談してください。

Q. 遺品を早く処分したいと思ってしまいます。

急ぐこと自体は悪いことではありません。ただし、相続放棄の可能性と、価値のあるものだけは先に確認してください。

Q. 実家に行くのがつらいです。

立ち会わずに片付けを頼むこともできます。遠方の実家の遺品整理を頼むにあります。

まとめ

  • 介護のあとに解放感を覚えるのは珍しいことではない
  • 悲しみと安堵は同時に存在できる。どちらかが嘘ということではない
  • 関わった度合いで感情の出方は変わる。周りと同じである必要はない
  • 悲しみが来る時期は人によって違う。順番も決まっていない
  • 眠れない、食べられない状態が続くなら、保健センターや医療機関に相談できる

期限のあるものだけ、先に確認してください。賃貸の解約と、相続放棄の3ヶ月。この2つ以外は、待って構いません。

そして、片付けを自分の手でやることが供養になる、と考える必要はありません。残すものを決めるところだけ自分でやって、あとは任せられます。

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この記事を書いた人

「実家じまいの手引き」は、親が亡くなったあとの実家をどうするかについて、実際に確認できた事実だけを掲載している個人運営の情報サイトです。

遺品整理の費用と期限、相続放棄で触れてはいけないもの、誰も住まない家にかかり続ける税金、売れない空き家の手放し方。この一連の流れを、時系列に沿ってまとめています。

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