この記事でわかること
- 役所で回る窓口の順番がわかる
- 一度で終わらせるための持ち物がわかる
- 役所では終わらない手続きがわかる
- もらえるお金の請求先がわかる
葬儀が終わって、死亡届も出した。次に何をすればいいのか。
先に、効率よく進める方法を書きます。
役所に行く前に電話してください。
亡くなった方の氏名と生年月日を伝えれば、その人に必要な手続きを一覧で教えてもらえます。 加入していた保険、年金の種別、介護の認定。役所側は記録を持っています。
自治体によっては、おくやみ窓口という、必要な手続きをまとめて案内する窓口があります。予約制のところが多いので、電話で確認してください。

電話で聞くこと
・死亡届を提出しました。次に必要な手続きを教えてください
・氏名は◯◯、生年月日は◯年◯月◯日です
・回る窓口と、持って行くものを教えてください
・おくやみ窓口はありますか。予約は必要ですか
・代理で行く場合、委任状は必要ですか
これで1回の来庁で終わることが多くあります。
持ち物
| 持ち物 | 用途 |
|---|---|
| 死亡診断書のコピー | 各種手続きで使う |
| 亡くなった方の健康保険証 | 資格喪失届 |
| 介護保険被保険者証 | 資格喪失届 |
| 年金手帳、年金証書 | 受給停止、未支給年金 |
| マイナンバーが分かるもの | 各種届出 |
| 届出人の本人確認書類 | 全般 |
| 印鑑 | 全般 |
| 通帳またはキャッシュカード | 還付金、未支給年金の受取口座 |
| 戸籍謄本 | 続柄の確認 |
死亡診断書は原本が手元に残りません。死亡届と一体の用紙で提出するためです。提出前に5部以上コピーを取っておいてください。
コピーを取り忘れた場合、死亡届の記載事項証明書を請求できることがあります。ただし請求できる場面が限られます。
役所で回る窓口
1 国民健康保険・後期高齢者医療の窓口(14日以内)
- 資格喪失届
- 保険証の返却
- 葬祭費の請求(自治体により3万〜7万円程度)
- 高額療養費が発生していれば請求
葬祭費は申請しないと支給されません。期限は2年です。
2 介護保険の窓口(14日以内)
- 資格喪失届
- 被保険者証の返却
- 保険料の精算(還付または追加)
3 年金の窓口(厚生年金10日、国民年金14日以内)
- 受給停止の手続き
- 未支給年金の請求
未支給年金は、亡くなった月分まで受け取れます。年金は後払いのため、必ず未支給分が発生します。生計を同じくしていた遺族が請求できます。
請求しないと支払われません。期限は5年です。
厚生年金は年金事務所、国民年金は市区町村が窓口です。日本年金機構にマイナンバーが登録されていれば、受給停止の届出が不要な場合があります。
4 住民票・戸籍の窓口
- 世帯主変更届(世帯に2人以上残る場合、14日以内)
- 戸籍謄本の取得(相続手続きで何度も使う)
- 住民票の除票
戸籍謄本は多めに取ってください。銀行、保険、法務局、証券会社。それぞれで求められます。1通450円です。
なお、法定相続情報一覧図を作ると、戸籍の束の代わりに使えます。法務局で無料で交付され、何枚でも取得できます。相続手続きが複数ある場合、これがいちばん手間を減らします。
5 税務窓口
- 固定資産税の納税義務者の変更(相続人代表者指定届)
- 名寄帳の取得(どの不動産を持っていたか分かります)
名寄帳は重要です。本人も把握していなかった土地が見つかることがあります。山林や農地が出てくることも珍しくありません。
役所では終わらない手続き
| 手続き | 窓口 | 期限 |
|---|---|---|
| 銀行口座 | 各金融機関 | なし |
| 生命保険の請求 | 保険会社 | 3年 |
| 電気・ガス・水道 | 各事業者 | なし |
| 携帯電話、通信 | 各事業者 | なし |
| クレジットカード | カード会社 | なし |
| 自動車の名義 | 運輸支局、軽自動車検査協会 | なし |
| 不動産の名義 | 法務局 | 3年(義務) |
| 相続放棄 | 家庭裁判所 | 3ヶ月 |
電気と水道は、片付けが終わるまで止めないでください。
先に止めると照明が使えず、掃除もできません。詳しくは実家の電気と水道はいつ止めるかにまとめています。

銀行口座について
自動的に凍結されるわけではありません。金融機関が死亡を知った時点で止まります。
ただし、口座から引き出すと、相続を承認したとみなされる可能性があります。相続放棄を検討しているなら、動かさないでください。
葬儀費用については、預貯金の払戻し制度があります。遺産分割の前でも、一定額まで単独で引き出せる仕組みです。金融機関に確認してください。
もらえるお金
請求しないと受け取れないものがあります。
| 給付 | 請求先 | 期限 |
|---|---|---|
| 葬祭費(国民健康保険・後期高齢者) | 市区町村 | 2年 |
| 埋葬料・埋葬費(健康保険) | 協会けんぽ、健康保険組合 | 2年 |
| 未支給年金 | 年金事務所、市区町村 | 5年 |
| 遺族年金 | 年金事務所、市区町村 | 5年 |
| 高額療養費 | 保険者 | 2年 |
| 生命保険金 | 保険会社 | 3年 |
どれも申請主義です。待っていても振り込まれません。
そして、生命保険に入っていたかどうかは、通帳の引き落としで分かることがあります。郵便物も確認してください。
相続の手続きを始める
役所の手続きが済んだら、次はここです。
- 遺言書の有無を確認する(自筆は開封しない)
- 相続人を確定させる(戸籍を集める)
- 財産と負債を把握する
- 3ヶ月以内に、相続放棄をするかどうか判断する
- 遺産分割協議
- 相続登記
4がいちばん重要です。借金が判明しても、3ヶ月を過ぎると放棄できなくなることがあります。
そして、この期間に遺品を処分すると、放棄ができなくなる可能性があります。詳しくは相続放棄する前に遺品に触っていいかにあります。
【FAQ】死亡届のあとの手続きについてよくある質問
Q. 代理で行けますか。
多くの手続きで委任状が必要です。事前に電話で確認してください。
Q. 何回くらい役所に行くことになりますか。
事前に電話して準備すれば、1〜2回で終わることが多くあります。
Q. 平日に行けません。
休日開庁を行っている自治体があります。郵送で受け付ける手続きもあります。
Q. 遠方の役所です。
郵送で対応できる手続きが多くあります。電話で確認してください。
Q. 相続人が自分1人です。
手続きは簡単になりますが、放棄の判断と期限は同じです。
まとめ
- 役所に行く前に電話する。必要な手続きを一覧で教えてもらえる
- おくやみ窓口を設けている自治体がある。予約制のことが多い
- 死亡診断書は提出前に5部以上コピーを取る
- 葬祭費、未支給年金、高額療養費は申請しないと支給されない
- 名寄帳を取れば、把握していなかった不動産が分かる
まず、役所に電話してください。それだけで、回る窓口と持ち物が決まります。
そして、法定相続情報一覧図を作ってください。戸籍の束を何度も取り直す手間がなくなります。
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