この記事でわかること
- 遺品整理でレンタカーを使った場合の総額が計算できる
- 車種ごとの積載量と料金の目安がわかる
- レンタカー代以外にかかる費用が5つわかる
- 自力搬出と業者依頼を、同じ土俵で比べられる
自分で片付けて処分場に運べば安く済む。そう考えてレンタカーの料金を調べると、6時間で数千円と出てきます。これなら安いと思うところですが、実際の総額はそこで終わりません。
先に言っておきます。レンタカー代そのものは総額の3割程度です。残りはガソリン代、処分場の手数料、家電リサイクル料、そして自分の時間です。
全部足したうえで、業者の見積もりと並べてください。それが正しい比べ方です。

車種別の積載量と料金
| 車種 | 積める量の目安 | 6時間の料金目安 |
|---|---|---|
| 軽トラック | 45L袋15〜20袋、または家具1点+小物 | 4,000〜6,000円 |
| 軽バン(ハイゼットなど) | 45L袋10〜15袋 | 4,000〜6,000円 |
| バン(ハイエースなど) | 45L袋25〜35袋、家具2〜3点 | 8,000〜13,000円 |
| 1.5トントラック | 軽トラの3倍程度 | 12,000〜18,000円 |
遺品整理なら軽トラかバンです。軽トラは荷台が広く、家具や布団のようにかさばる物に向きます。バンは雨に濡れず、車内が汚れにくい反面、天井があるため背の高い家具が入りません。
タンスや食器棚を運ぶなら軽トラ一択です。
なお、軽トラは積載350キロまでです。本や食器を積むと、荷台が空いていても重量で頭打ちになります。
総額の計算式
レンタカーを使う場合の総額
= レンタル代 × 借りる日数
+ ガソリン代
+ 処分場の受入手数料
+ 家電リサイクル料 + 収集運搬料
+ 有給を使う日数 × 日給
見落とされやすいのは下の3つです。
処分場の受入手数料
重量制が一般的で、10キロあたり100〜200円程度。一戸建てを空にすると1トンを超えることも珍しくなく、その場合は1万〜2万円になります。
家電リサイクル料と収集運搬料
エアコン・テレビ・冷蔵庫・洗濯機は処分場では受け取りません。リサイクル料金に加えて、指定引取場所までの運搬が別に必要です。4品目そろっていれば1万円以上になります。
参考:家電4品目の「正しい処分」早わかり!|経済産業省
有給の日数
有給1日の金銭価値は「月収 ÷ 20日」です。月収30万円なら1日15,000円。ここを入れないと比較になりません。
実際に計算してみる
2DK、往復20km、3往復のケース
- 軽トラ12時間×1日:8,000円
- ガソリン代(60km、燃費15km/L、170円/L):700円
- 処分場手数料(400キロ):6,000円
- 家電リサイクル(冷蔵庫・洗濯機):8,000円
- 有給2日分(月収30万円):30,000円
合計約52,700円
2DKの遺品整理費用の目安は10万〜25万円です。この場合は自力のほうが安く済みます。
一戸建て、往復30km、10往復のケース
- 軽トラ12時間×3日:24,000円
- ガソリン代(300km):3,400円
- 処分場手数料(1,200キロ):18,000円
- 家電リサイクル(4品目):15,000円
- 有給5日分:75,000円
合計約135,400円
一戸建ての業者費用は20万〜50万円が目安です。金額だけ見ると自力が安く見えます。
ただし、この計算には3日で10往復が終わる前提が入っています。実際には仕分けに別途5〜10日かかります。その日数を足すと、差はほとんど消えます。
日数の目安は遺品整理を自分でやると何日かかるかで出しています。
レンタカーを借りるときの注意
時間の設定を長めにする
6時間で借りて足りず、延長料金が発生するケースが多くあります。荷積みと荷下ろしは想像より時間がかかります。12時間で借りたほうが結果的に安いことがあります。
処分場の受付時間を先に確認する
平日のみ、午前のみという自治体があります。レンタカーを借りてから気づくと、その日が無駄になります。
ロープと軍手を持参する
荷崩れ防止の固定は必須です。道路に落下させると道路交通法違反になり、後続車に損害を与えれば賠償責任が生じます。レンタカー店で貸してくれることもありますが、確認しておいてください。
補償の内容を確認する
荷台の傷や、荷物による車内の汚損が補償対象かを確認してください。免責が高い契約だと、少しの傷で数万円請求されます。
軽トラの運転に慣れているか
荷物を積んだ軽トラは、乗用車と挙動がまったく違います。カーブでの荷崩れとブレーキ距離に注意してください。
レンタカー代と処分費を足したら、業者に頼んだ場合の金額と並べてください。

ホームセンターの無料貸出は使えるか
多くのホームセンターが、買い物客向けに軽トラの無料貸出をしています。ただし遺品整理には向きません。
- 貸出時間が1〜2時間と短い
- その店で買い物をした人が対象
- 処分場への往復には時間が足りない
- 予約できず、先着順のことが多い
近所の家具1点を運ぶ用途なら使えます。実家を空にする作業には使えないと考えてください。
自力搬出が現実的な条件
次がそろっているなら、レンタカーでの自力搬出は合理的です。
- 処分場まで片道30分以内
- 処分場の受付時間に行ける
- 大型家具が2点以下
- 2階からの搬出がない
- 手伝ってくれる人がいる
- 軽トラの運転に不安がない
2つ以上当てはまらないなら、業者に頼んだほうが総額で安くなることが多いです。
特に「2階からの搬出」と「手伝いがいない」は決定的です。タンスを一人で階段から下ろすのは危険で、実際に怪我をする人がいます。
【FAQ】遺品整理のレンタカーについてよくある質問
Q. 普通免許で軽トラは運転できますか。
できます。1.5トントラックも準中型以上が必要な場合があるので、免許の条件を確認してください。
Q. 家族の車で運んではいけませんか。
運べますが、軽トラの3分の1程度しか積めず、往復回数が3倍になります。車内も汚れます。
Q. 何往復必要か、先に分かりますか。
大型家具と家電の数を数えれば、おおよそ計算できます。実家の片付けは軽トラで何往復になるかにまとめています。
Q. 処分場に運べないものはありますか。
家電4品目、パソコン、灯油・ペンキ・スプレー缶などの危険物、ピアノ、金庫、土砂。それぞれ引き取り先が違います。
Q. 大型家具だけ業者に頼めますか。
できます。自分で運べない物だけ依頼すれば、往復回数も怪我のリスクも減ります。出張費がかかるので、まとめて依頼するほうが割安です。
まとめ
- レンタカー代は総額の3割程度。残りは処分手数料、家電リサイクル料、有給
- 軽トラは350キロまで。本や食器は体積より先に重量で頭打ちになる
- 処分場の受付時間が平日のみだと、有給が余計に必要になる
- 2DKなら自力が安い。一戸建ては仕分けの日数を入れると差が消える
- 2階からの搬出と手伝いのいない状況が、自力の限界
まず、上の式に自分の数字を入れてみてください。処分場の手数料と家電リサイクル料を忘れずに足すのがポイントです。
そのうえで業者の見積もりと並べる。見積もりは無料で取れますし、依頼する義務も生じません。数字を並べれば、どちらが得かはすぐ決まります。
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自分で運ぶ総額と、任せた場合の金額。この2つがそろえば判断できます。

