この記事でわかること
- 立ち会いなしで遺品整理を頼めるかどうかがわかる
- 立ち会いなしに対応している業者の見分け方がわかる
- 鍵をどう渡すか、4つの方法から選べる
- 貴重品が出てきたときにどう扱われるかがわかる
現地に行く時間がない。仕事を休めない。実家が遠すぎる。でも部屋は片付けなければならない。
立ち会いなしで遺品整理を頼むことはできます。対応している業者は珍しくなく、鍵を渡せば片付けから搬出、簡易清掃、写真での報告まで済ませてもらえます。
ただし、すべての業者が対応しているわけではありません。そして、対応しているかどうかより大事なのが、貴重品が出てきたときの扱いと、写真報告の有無です。この2つを確認せずに任せると、後から確認しようがなくなります。
立会いなしで頼めるかどうかは、最初の一言で振り分けられます。複数社にまとめて聞くのが早いです。

立ち会いなしに対応している業者の見分け方
最初の問い合わせで振り分けられます。伝える一言はこれです。
「現地に行けないため、立ち会いなしでお願いしたいのですが、対応できますか」
これを最初に言ってください。後回しにして見積もりまで進めてから断られると、時間を無駄にします。
対応している業者は、この時点で鍵の受け渡し方法の話に入ります。「どうしましょうか」と言われる業者は、慣れていない可能性があります。
慣れている業者かどうかは、次の3つで判断できます。
| 質問 | 慣れている業者の答え |
|---|---|
| 鍵はどう渡せばいいですか | 郵送・キーボックスなど複数の方法を即答する |
| 貴重品が出たらどうなりますか | 「作業を止めて連絡し、別にまとめて後日お送りします」と即答する |
| 作業の様子は分かりますか | 作業前・作業中・作業後の写真を送ると答える |
3つとも即答できる業者を選んでください。どれかに詰まる業者は、立ち会いなしの経験が少ないと考えて構いません。
鍵の渡し方は4通り
- 郵送する
もっとも手軽です。書留やレターパックで送り、作業後に返送してもらいます。
合鍵を送って原本は手元に残してください。万一紛失しても、部屋に入れなくなる事態を避けられます。賃貸なら退去時に鍵を返却するので、鍵交換の心配もありません。
- 一度だけ現地で会う
現地調査に合わせて1回だけ行き、直接手渡す方法です。金額の説明も対面で受けられるので、不安が強い場合はこれが安心できます。
「まったく行けない」のではなく「何度も行けない」だけなら、この形が現実的です。
- 管理会社や不動産会社を経由する
賃貸なら管理会社が鍵を持っています。売却を予定していて不動産会社が入っているなら、そこを経由できます。
- キーボックスを設置する
玄関ドアやガス管に取り付ける暗証番号式の小箱です。数千円で買えて、不動産業界では日常的に使われています。番号だけ伝えればよく、作業後に番号を変えれば済みます。
近くに住む親族がいるなら、設置だけ頼むという手もあります。
「勝手に捨てられないか」への対処
立ち会いなしでいちばん多い不安がこれです。他人が家に入り、私物を触る。しかも自分は見ていない。
対処は3つあります。
残すものをリストで渡す
「仏壇」「アルバム」「和室の押し入れ上段にある桐箱」「引き出しの中の通帳と権利証」のように、場所と物を具体的に書いてください。
「大事なものは残して」では伝わりません。何が大事かは他人には分かりません。
貴重品の扱いを先に決めておく
作業中に現金、通帳、印鑑、権利証、貴金属が出てくることは珍しくありません。慣れている業者は、これらを見つけたら作業を止めて連絡してきます。
依頼前に必ず聞いてください。「貴重品が出てきた場合はどうされますか」に即答できるかどうかが、業者選びの分かれ目になります。
処分品の写真を撮ってもらう
すべては無理でも、家具や大型の物だけでも撮影してもらえないか相談できます。あとから「あれはどうなったのか」と気になったときに確認できます。
確認したい7項目は、そのまま各社に投げれば足ります。答え方で慣れているかが分かります。

依頼前に確認する7項目
電話かメールで聞くだけです。メモを取りながら進めてください。
- 立ち会いなしで対応してもらえるか
- 鍵の受け渡しはどの方法に対応しているか
- 作業前・作業後の写真報告はしてもらえるか
- 貴重品が出てきた場合の扱いはどうなるか
- 見積もり後に追加請求が発生する条件は何か
- 買取できるものがあれば、費用から差し引いてもらえるか
- 一般廃棄物収集運搬業の許可、または許可業者との提携があるか
6番を聞かない人が多いのですが、金額に直結します。着物、食器、工具、古い家具、切手などに値がつくことがあります。費用が数万円下がることもあります。
7番は不法投棄を避けるための確認です。遺品整理業そのものに許可制度はありませんが、家庭から出る廃棄物を運ぶには一般廃棄物収集運搬業の許可が必要です。ここを答えられない業者は候補から外してください。
見積もりは現地を見ないと出ない
立ち会いなしで依頼するとしても、金額を出すには室内の状況が必要です。方法は3つあります。
写真を送る
日本にいる親族や近所の方に撮ってもらえれば、それで足ります。押し入れや物置の中も開けて撮ってもらってください。表から見える範囲だけだと、見積もりが後から上振れします。
業者に現地調査に行ってもらう
鍵を先に渡す形になりますが、正確な見積もりが出ます。調査だけなら無料の業者がほとんどです。
間取りと荷物の量を伝えて概算をもらう
精度は落ちますが、複数社を比べる目的なら十分です。同じ条件を各社に伝えれば、金額の差が見えます。
金額が業者によって大きく変わる理由と、比べ方は遠方の実家、遺品整理に行けないときの進め方にまとめています。
【FAQ】立ち会いなしの遺品整理についてよくある質問
Q. 立ち会いなしだと料金は高くなりますか。
基本的に変わりません。むしろ作業日を業者の都合に合わせられるため、繁忙期を外せば安くなることもあります。
Q. 家の鍵を他人に渡すのが不安です。
合鍵を渡して原本を手元に残す、作業後に鍵を交換する、キーボックスの番号を作業後に変える、といった方法があります。持ち家の場合、鍵交換は1万円台から可能です。
Q. 作業当日、何か立ち会う人が必要ですか。
必要ありません。ただしマンションで管理人への連絡や搬出経路の養生が必要な場合は、業者が管理組合とやり取りすることになります。連絡先を伝えておいてください。
Q. 遺品の中から現金が出てきた場合、盗まれませんか。
慣れている業者は、見つけた時点で作業を止めて連絡し、別にまとめて後日送ってきます。心配なら、貴重品がありそうな場所(仏壇の引き出し、タンスの奥、本の間)だけ先に自分で確認しておくのが確実です。
Q. 近所に知られたくないのですが。
社名の入っていない無地の車両で来てもらえるか、作業時間帯を配慮してもらえるかを聞いてください。対応している業者は多くあります。
Q. 立ち会いなしで買取もしてもらえますか。
できます。値がついた物は写真とリストで報告され、費用から差し引かれるのが一般的です。ただし査定に納得できるかを確認しづらいので、高価そうな物がある場合は別途専門業者に見てもらう選択もあります。
まとめ
- 立ち会いなしの遺品整理は普通に依頼できる。最初の一言で対応可否を振り分ける
- 鍵の渡し方は4通り。郵送、1回だけ現地、管理会社経由、キーボックス
- 貴重品の扱いと写真報告の可否に即答できる業者を選ぶ
- 残すものは場所と物を具体的にリストで渡す
- 買取の相殺と、一般廃棄物収集運搬業の許可は必ず聞く
まずは2〜3社に「立ち会いなしで対応できますか」とだけ聞いてみてください。そこで残った業者に、上の7項目を投げる。それだけで選べます。
問い合わせも見積もりも費用はかかりませんし、依頼する義務も生じません。
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問い合わせも見積もりも費用はかかりません。まず候補を絞るところから始めてください。

