この記事でわかること
- 親が墓じまいをしないと言う場合に、子ができること
- 親が名義人のうちは進められない理由
- 待つあいだに済ませておける準備
- 親が亡くなったあとに増える手間
親に墓じまいの話をしたら、自分が生きているうちはやらないと言われた。このまま何もしなくていいのか?
先に結論を書きます。
親が名義人である以上、子の判断では進められません。返還の届出も改葬の申請も、使用者本人が出すのが原則です。
ただし待つあいだにできる準備があります。これをやっておくかどうかで、親が亡くなったあとの手間がまったく変わります。
親が墓じまいをしないと言う場合、子は進められない
| 手続き | 親が名義人のままだと |
|---|---|
| 改葬許可の申請 | 使用者の意思が必要です |
| 墓所の返還届 | 使用者本人の届出が原則です |
| 埋葬証明の取得 | 管理者が名義を確認します |
| 石材店への発注 | 使用者の承諾を確認されます |
親が存命で判断できる状態なら、委任状で子が代理する形は取れます。ただし親本人が墓じまいに同意していることが前提です。

親が墓じまいをしない理由を分ける
反対の中身によって、できることが変わります。
- 先祖に申し訳ない
感情の問題です。説得より時間がかかります
- 費用を出したくない
子が出すと言えば動くことがあります
- 手続きが分からない
代わりに調べて手順を示すと進むことがあります
- 自分の代は関係ないと思っている
次の代に何が起きるかを具体的に伝えます
下の3つは対応できます。理由を聞かずに説得しようとすると、1つ目として扱われて止まります。
反対されたときの整理は墓じまいを反対されたときにまとめました。
親が墓じまいをしないあいだに済ませておく準備
費用のかからない準備だけは進められます。
これがないと承継の手続きで再交付から始まります
親ではなく祖父のままになっていることがあります
滞納があると改葬を受け付けない自治体があります
撤去費用の見積もりに要ります
遺骨をどうしたいか、どこに納めてほしいかを聞いて書き留めます
祖父の名義のまま親が引き継いでいない例が珍しくありません。この場合、親が亡くなると承継の手続きが二重になります。いま確認しておけば、親が存命のうちに直せます。
名義の確認と承継の手続きは墓じまいの前の名義変更にまとめました。
親が亡くなったあとに増える手間
何もしないまま親が亡くなると、承継の手続きから始めることになります。
八王子市は承継の申請を使用者が亡くなった日から2年以内としています。期限を設けている自治体があるので、気づいたときには過ぎていたということが起きます。
必要書類も増えます。戸籍謄本と住民票、使用許可証。使用許可証が見つからなければ再交付の手続きが加わります。名義人が死亡している場合の手順は墓じまいで名義人が死亡している場合に書きました。
親が墓じまいをしないなら、実家のほうを先に進める
墓には法律上の期限がありませんが、実家にはあります。
相続登記は2024年4月から義務で、2024年3月31日以前に起きた相続は2027年3月31日が期限です。正当な理由なく怠ると10万円以下の過料の対象になります。
墓の話が止まっているあいだに、家のほうを確認しておいてください。順番は墓じまいと実家のどちらを先に片付けるべきかにまとめました。
親が墓じまいをしない場合のよくある質問
- 親を説得する方法はありますか?
まず理由を分けてください。費用や手続きが理由なら対応できます。
- 親の同意なしに進められませんか?
使用者の意思が必要です。判断できる状態なら委任状で代理できます。
- 親が認知症の場合はどうなりますか?
管理事務所と、成年後見の窓口に相談してください。手続きの扱いが変わります。
- 放置しておくとどうなりますか?
管理料の請求が続き、判断が次の代に渡ります。放置した場合は別記事にまとめました。
まとめ
- 親が名義人である以上、子の判断では進められない
- 反対の理由を分ける。費用・手続き・見通しが理由なら対応できる
- 待つあいだに、許可証の場所・名義・未納・面積・親の意向を確認しておく
- 名義が祖父のままなら、親が存命のうちに直しておく
墓じまいをする方は同時に実家じまいを検討することも多いです。お墓の撤去費用をいくらまで出せるかを決めるには、先に、今実家を売るとすればいくらになるのかを知っておくと良いです。売ると決めていなくても、金額を調べるだけなら無料でできます。

