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一人っ子で実家の片付けが無理だと思ったら|背負わないための整理

一人っ子で実家の片付けが無理だと思ったら|全部一人で背負わないための整理
目次

この記事でわかること

  • 一人っ子の実家の片付けが、兄弟がいる場合と何が違うのかがわかる
  • 費用を全額自分で出さなくていい理由がわかる
  • 親戚が口を出してきたときの対応がわかる
  • どこまで自分でやって、どこから任せるかの線引きができる

親が亡くなって、実家に残された荷物を片付けないといけない。相談できる兄弟はいない。配偶者はいても、その人の親の家ではない。

一人で家中を見渡して、これを全部やるのかと思ったときの感覚は、経験した人にしか分からないと思います。

先に言っておきたいことが2つあります。

1つは、費用を自分の財布から出す必要はないということ。遺品整理の費用は相続財産から支払えます。預貯金があるなら、そこから出すのが原則です。

もう1つは、一人っ子の負担は「作業量」ではなく「決められないこと」だということ。兄弟がいれば「これ捨てていい?」と聞ける。一人だと、その一言が言えないまま手が止まります。作業そのものより、こちらのほうがきついはずです。

一人っ子が詰まる場所は、だいたい決まっています。3か所です。そこを外せば、あとは兄弟がいる人より早く終わります。決定権が自分にしかないぶん、話し合いで止まることがないからです。

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一人っ子の実家の片付けが違う3つの点

① 相談相手がいないので、判断が止まる

兄弟がいれば、判断を分担できます。「和室は任せた」「これは兄さんが決めて」と割れる。一人だと、家の中のすべての物について自分が決めることになります。

物の数は、一戸建てなら数千点あります。そのすべてに判断を下すのは、単純に消耗します。

しかも、親の私物には正解がありません。捨てていいのか、残すべきなのか、誰も教えてくれない。この状態で数千回の判断を続けるのが、一人っ子の片付けです。

② 費用を全額背負う気になってしまう

兄弟がいれば費用は割り勘です。一人だと全額が自分に来る、と思い込みやすい。

ただし、これは誤解であることが多い。遺品整理の費用は、相続財産から支払うのが原則です。親の預貯金があるなら、そこから出せます。相続人が自分しかいないなら、誰の同意も要りません。むしろ話が早い。

自分の給料から出そうとして「高いから自分でやろう」と考えてしまうと、結果的に何ヶ月も消耗することになります。

③ 親戚が口を出してくる

一人っ子の場合、親の兄弟(おじ・おば)が意見を言ってくることがあります。「まだ捨てるのは早い」「あれはうちが預かる」「業者なんて入れるな」。

悪気があるわけではなく、その人にとっても兄や姉の家だから、という場合がほとんどです。ただ、口は出すが手は出さない、という形になりがちです。

兄弟がいる場合との比較

兄弟あり一人っ子
判断分担できる/揉めることもある全部自分。相談相手がいない
費用按分で揉めることがある相続財産から出せば話が早い
作業手が増える一人分
進行全員の予定を合わせる必要がある自分の都合だけで決められる
親戚兄弟が窓口になれる直接来る

悪いことばかりではありません。決定権が自分にあるので、決めさえすれば進みます。兄弟間の調整で半年止まる家もあることを考えると、これは大きな利点です。

片付け費用は一人で背負わず、相続財産から出す

順番はこうなります。

  1. 親の預貯金口座を確認する
  2. 相続の手続きを進めて、口座から引き出せる状態にする
  3. その中から遺品整理の費用を支払う

口座が凍結されていて手続き前に引き出せない場合は、いったん立て替えて、あとから相続財産から精算する形になります。領収書は必ず保管してください。

なお、預貯金の仮払い制度を使えば、遺産分割前でも一定額を引き出せます。相続人が一人なら手続きも比較的簡単です。

参考:預貯金の払戻し制度|法務省

注意点がひとつあります。親に借金がある可能性があり、相続放棄を考えている場合は、預貯金を使ったり遺品を処分したりしてはいけません。相続を承認したとみなされて、放棄ができなくなります。

触っていいものとだめなものの線引きは相続放棄をする前に、遺品に触っていいのかにあります。

その場合は、片付けを始める前に判断を済ませてください。

親戚が口を出してきたときの対応

一人っ子の場合、ここでつまずく人が多いところです。3つの型に分けて対応します。

「まだ捨てるのは早い」と言われたら

期限があることを伝えます。賃貸なら退去期限、実家なら固定資産税や管理の負担。感情論ではなく、日付と金額で話すと通ります。

「◯月◯日までに空けないと家賃がもう1ヶ月かかるので、それまでに進めます」と言い切ってください。

「あれはうちが預かる」と言われたら

具体的に何を、いつ取りに来るかを決めてもらいます。日付が決まらない場合は、こちらの作業日までに引き取りがなければ処分する、と伝えます。

このやり取りは、口頭ではなくメールやLINEなど記録に残る形にしておいてください。あとで「言った・言わない」になるのを防げます。

「業者なんて入れるな」と言われたら

その人が代わりに作業してくれるなら任せればいいのですが、たいていはそうなりません。「では◯日と◯日に手伝ってもらえますか」と具体的に聞くと、話が収まることが多い。

法的には、相続人があなた一人なら、財産の処分を決めるのはあなたです。親戚に決定権はありません。ただし関係を壊す必要もないので、事前に「こう進めます」と一報を入れておくと角が立ちません。

一人で全部を抱える必要はありません。運ぶ部分だけ任せた場合の金額も出せます。

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一人で全部やるのが無理なら、どこから任せるか

全部やるか、全部任せるかの二択で考えないでください。一人っ子の場合、「判断が要るもの」だけ自分でやり、「運ぶだけのもの」は任せるのが合理的です。

内容自分でやる任せる
通帳・印鑑・権利証・保険証券を探す
写真・手紙・アルバムの仕分け
仏壇・位牌・遺影の扱いを決める
貴金属・骨董の有無を確認する
家具・家電の搬出
衣類・食器・日用品の処分
庭木・物置・車の処分
清掃

上の4つだけなら、1〜2日で終わります。残りを任せれば、数ヶ月かかるはずだった作業が1〜2日に縮みます。

自分でやった場合に実際どれだけかかるかは実家の片付けは何日かかるかで間取り別に出しています。

「思い出の品を他人に触らせたくない」という気持ちがある場合も、この分け方なら解決します。大事なものを先に抜き出してしまえばいい。

一人っ子が実家の片付けにいくらかかるか

費用の目安は間取りによって変わります。1Kで5万〜15万円、2DKで10万〜25万円、一戸建てで20万〜50万円程度です。

ただし、この数字だけでは決められません。

  • (荷物の量が外から見えないため)押し入れや物置の中身で作業量が倍以上変わる
  • (搬出経路で人件費が変わるため)階段の有無や道路の幅で金額が動く
  • (買取で相殺されることがあるため)着物・食器・工具などに値がつくと、費用が下がる

3つ目は一人っ子には特に関係します。親の家に何があるか把握しきれていないことが多いためです。買取に対応している業者に見てもらうと、想定より安く済むことがあります。

どのくらい下がるのかは遺品整理は買取の相殺で安くなるかで扱っています。

金額を知るには、2〜3社に同じ条件を伝えて概算を聞くのが確実です。見積もりを取ったからといって依頼する義務はありません。

【FAQ】一人っ子の実家の片付けについてよくある質問

Q. 相続人が自分一人でも、遺産分割協議は必要ですか?

必要ありません。相続人が一人なら協議の相手がいないため、そのまま相続手続きに進めます。手続きは兄弟がいる場合よりずっと簡単です。

Q. 親戚が「形見分けをしろ」と言ってきます。応じる義務はありますか?

法的な義務はありません。相続人があなた一人なら、遺品はすべてあなたの財産です。ただし遺言で指定されている場合は別です。

Q. 費用を立て替えたら、あとで戻ってきますか?

相続人が自分一人であれば、そもそも財産全体が自分のものなので「戻る」という概念になりません。相続財産から出しても自分の財布から出しても、最終的には同じです。ただし相続税の計算に関わる場合があるので、領収書は保管してください。

Q. 一人でやりきる自信がありません。

やりきらなくていいです。上の表のとおり、判断が要るものだけ自分でやって、あとは任せる。それで十分です。

まとめ

  • 一人っ子の負担は作業量より「相談相手がいないこと」。判断が止まるのが本体
  • 費用は相続財産から出せる。自分の給料から出す前提で考えなくていい
  • 親戚には日付と金額で伝える。決定権は相続人であるあなたにある
  • 全部やるか全部任せるかの二択にしない。判断が要るものだけ自分でやる
  • 決定権が自分にあるのは利点。決めれば進む

一人で全部背負う必要はありません。背負うべきなのは判断だけで、作業は任せられます

まずは通帳・印鑑・写真・仏壇の4つだけを目標にして、1日だけ実家に行ってみてください。それが済んだら、残りの見積もりを取る。それで終わります。

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費用は相続財産から出せます。まず金額を知って、そこから相談すれば十分です。

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この記事を書いた人

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遺品整理の費用と期限、相続放棄で触れてはいけないもの、誰も住まない家にかかり続ける税金、売れない空き家の手放し方。この一連の流れを、時系列に沿ってまとめています。

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