この記事でわかること
- 格安の墓じまいで何が省かれているか
- 見積もりが安いのに総額が高くなる仕組み
- 契約前に確認しておく5項目
- 安さと引き換えにしてはいけないもの
墓じまいで「格安」「業界最安」と書かれた広告を見た。相場の半額近い金額が出ているが、これで頼んで大丈夫なのか?
先に判断の基準を書きます。
格安の墓じまいで見るべきは金額ではなく、その金額に何が含まれていないかです。
墓石の撤去には重機と人手が要ります。処分場に石を運べば処分費もかかります。この実費は誰が頼んでも変わりません。それでも半額が出るなら、含まれていない項目があるか、あとで足されるかのどちらかです。
格安の墓じまいで省かれやすい項目
| 項目 | 省かれるとどうなるか |
|---|---|
| 処分費 | 石材の産業廃棄物処分費が別請求になる |
| 整地 | 土を入れて平らに戻す工程が別になる |
| 基礎の撤去 | 地上の石だけ外して基礎が残る |
| カロートの撤去 | 納骨室が残ると返還を受け付けてもらえない |
| 遺骨の取り出し | 別料金で加算される |
| 運搬 | 距離に応じて後から乗る |
基礎とカロートが残っていると、霊園が返還を受け付けません。結局あとから追加で工事することになり、最初から全部込みで頼むより高くつきます。
原状回復の範囲は墓じまいで更地にする費用にまとめました。

格安の墓じまいで総額が高くなる仕組み
広告の金額に近い額が提示されます
基礎が深い、重機が入らないといった理由が出ます
すでに墓石を外し始めているので、やめられません
追加を積んだ結果、他社の見積もりより高くなります
墓石を外し始めた状態で他社に変えることはできません。だから追加請求は工事当日に出てきます。契約前に、どういう場合に金額が上がるのかを書面でもらってください。
格安の墓じまいを契約する前に確認する5項目
- 基礎とカロートの撤去が含まれるか
ここが入っていない見積もりが一番多い
- 整地までやるか
土を入れて平らに戻すところまでか
- 処分費が入っているか
石材の処分費は別建てにされやすい
- 追加になる条件
どういう場合にいくら増えるかを先に聞く
- 現地を見たか
図面だけで出した金額は必ず変わる
現地を見ないで出した見積もりは、格安かどうかにかかわらず信用できません。区画の面積、搬出経路、基礎の深さで金額が決まるからです。
見積書の読み方は墓じまいの見積書に書きました。
安さと引き換えにしてはいけないもの
格安で頼んで問題が出るのは、工事そのものより手続きの部分です。
霊園への工事の届出、完了検査への立ち会い、更地の証明。これを業者がやらないと、工事が終わっても返還の手続きが進みません。名古屋市は工事のあとに管理事務所の現地確認があり、仙台市は更地の証明を受けてから返還します。
霊園ごとの手続きは霊園から探すにまとめました。
格安を探すより確実に墓じまいの費用を下げる方法
格安の業者を探すより、確実に効く方法があります。
改葬先を個別の永代供養墓から合祀に変えれば、それだけで30万円から100万円下がります。代行業者を使わず書類の取得と改葬先の契約を自分でやれば、その分の手数料が消えます。
順番をつけて墓じまいの裏ワザに書きました。
格安の墓じまいでよくある質問
- 広告の金額はどういう条件のものですか?
多くは最小面積で、重機が入り、基礎が浅い区画の金額です。自分の区画が当てはまるかを確認してください。
- 安い業者は工事が雑ですか?
工事の質より、含まれる範囲の違いが問題です。同じ範囲で比べれば差は小さくなります。
- 相見積もりを取れば安くなりますか?
霊園に指定石材店の制度がなければ取れます。都立霊園には制度がありません。
- 一番安い会社に頼んでいいですか?
内訳を8項目に分けて、同じ範囲で比べたうえで一番安いなら問題ありません。総額だけで決めないでください。
まとめ
- 格安で見るのは金額ではなく、含まれていない項目
- 省かれやすいのは処分費・整地・基礎とカロートの撤去
- 基礎が残ると返還を受け付けてもらえず、結局追加工事になる
- 現地を見ないで出た見積もりは必ず変わる
墓じまいをする方は同時に実家じまいを検討することも多いです。お墓の撤去費用をいくらまで出せるかを決めるには、先に、今実家を売るとすればいくらになるのかを知っておくと良いです。売ると決めていなくても、金額を調べるだけなら無料でできます。

