この記事でわかること
- 墓じまいの同意書が法律上の必要書類ではないこと
- それでも作る意味があること
- 同意書に入れる6つの項目
- そのまま使える書き方の例
親族の同意書が必要だと言われた。様式はどこにあるのか?
先に前提を書きます。
墓じまいの同意書は、役所に提出する書類ではありません。改葬許可の申請に必要なのは、埋葬証明と受入証明です。親族の同意書を求める規定はありません。
では何のために作るのか?あとで言われないためです。口頭の了解だけだと、工事のあとに「聞いていない」と言われて話が戻ります。
墓じまいの同意書を作る意味
| 場面 | 同意書があると |
|---|---|
| 工事のあとに反対される | 日付と内容が残ります |
| 費用の分担で揉める | 決めた配分を確認できます |
| 合祀のあとに戻せと言われる | 説明したことが残ります |
| 兄弟の記憶が食い違う | 書いたものが基準になります |
法的な強制力を持たせるためではありません。話し合った事実を残すための記録です。

墓じまいの同意書に入れる6つの項目
- 墓の特定
霊園名、区画番号、使用者の氏名を書きます
- 何をするか
墓石を撤去して墓所を返還すること
- 遺骨をどうするか
改葬先の名称と、合祀か個別安置かを書きます
- 時期
おおよその予定で構いません
- 費用の負担
誰がいくら出すか。決めていなければ「名義人が負担する」と書きます
- 署名と日付
同意する人が自筆で署名し、日付を入れます
3つ目が最も重要です。合祀は取り消せないことを本文に書いておくと、後から戻せと言われたときの説明になります。
墓じまいの同意書の書き方の例
墓じまいに関する同意書
下記の墓所について 墓石を撤去し 墓所を返還することに同意いたします。
霊園名 ◯◯霊園
区画 ◯区◯側◯番
使用者 ◯◯ ◯◯
一 遺骨は◯◯(改葬先の名称)に改葬し 合祀により永代供養といたします。合祀後は個別に取り出すことができないことを承知しております。
二 撤去および改葬に要する費用は ◯◯◯◯が負担いたします。
三 実施の時期は ◯年◯月ごろを予定しております。
令和◯年◯月◯日
住所
氏名 印
用紙は普通のA4で構いません。印鑑も認印で足ります。実印や印鑑証明を求める必要はありません。
同意書を誰に書いてもらうか
全員から取る必要はありません。取る相手は3つの基準で決まります。
感情の面で最も近い立場です
負担の配分を書面にする意味があります
経緯を残す必要があります
墓参りに来ているだけの遠縁まで書面を求めると、かえって構えられます。誰に連絡するかの基準は墓じまいを親戚に連絡する範囲にまとめました。
書面を出された側が「疑われている」と受け取ることがあります。先に電話で話をして、記録として残したい旨を添えてから送ってください。切り出し方は墓じまいの挨拶状の例文に書きました。
自治体が同意書を求める場合
例外的に、霊園の返還手続きで承諾書や同意書を求められることがあります。承継者以外の相続人がいる場合に、施設側が独自に様式を用意している形です。
必要書類は霊園ごとに違うので、管理事務所に確認してください。霊園別の必要書類は霊園から探すにまとめました。
墓じまいの同意書でよくある質問
- 同意書に法的な効力はありますか?
合意の記録にはなりますが、墓の返還そのものは使用者の判断で行えます。
- 実印と印鑑証明は必要ですか?
親族間の記録なら認印で足ります。霊園が求める書類は別です。
- メールのやり取りでも代わりになりますか?
日付と内容が残るので記録にはなります。署名のある書面のほうが確実です。
- 署名を断られたらどうしますか?
無理に取る必要はありません。伝えた日付と内容をこちらで記録に残してください。
まとめ
- 墓じまいの同意書は役所に出す書類ではない。作るのは記録のため
- 入れる項目は、墓の特定・行うこと・遺骨の行き先・時期・費用・署名の6つ
- 合祀は取り消せないことを本文に書いておく
- 全員から取る必要はない。故人の子、費用を出す人、反対した人が基準
墓じまいをする方は同時に実家じまいを検討することも多いです。お墓の撤去費用をいくらまで出せるかを決めるには、先に、今実家を売るとすればいくらになるのかを知っておくと良いです。売ると決めていなくても、金額を調べるだけなら無料でできます。

