この記事でわかること
- 合祀にすると遺骨を取り出せなくなること
- 合祀と個別安置の費用と条件の違い
- 個別安置にしても期間が過ぎれば合祀になること
- 親族に説明しておくべきこと
墓じまいの改葬先として合祀を勧められた。費用は一番安いが、判断していいのか?
先に一点だけ書きます。
合祀にすると、あとから遺骨を取り出せません。他の方の遺骨と一緒に納められるため、個別に分けることが物理的にできなくなります。
費用は最も安く、管理料も以後かかりません。ただし取り消せない選択だという一点だけ、判断の前に押さえてください。
墓じまいの永代供養で合祀と個別安置を比べる
| 項目 | 合祀 | 個別安置 |
|---|---|---|
| 費用の目安 | 3万円〜30万円 | 20万円〜80万円 |
| 年間管理料 | かかりません | かかる施設があります |
| 取り出せるか | できません | 期間内なら可能なことが多い |
| お参りの形 | 共同の供養塔に手を合わせます | 区画や棚を訪ねられます |
| 期間 | 制限なし | 13年、17年、33年など |
個別安置を選んでも、定めた期間が過ぎたら合祀に移されます。先送りにできるだけで、最終的に合祀になる契約がほとんどです。

墓じまいで合祀を選んでよい場合
条件がはっきりしているなら、合祀は合理的な選択です。
- 親族の同意が取れている
取り消せないことを説明したうえで了解が得られている
- 以後誰も関わらなくてよい形にしたい
管理料も命日の対応も不要になります
- 遺骨の体数が多い
先祖代々で5体10体ある場合、個別安置は費用が跳ね上がります
- 自分の代で完全に区切りたい
次の代に判断と費用を渡さずに済みます
体数が多い場合の考え方は墓じまいで遺骨はどうするかにまとめました。
墓じまいで合祀を選ばないほうがよい場合
あとから反対されても戻せません。先に連絡してください
迷っているなら個別安置にして、期間内に決め直せる形を残します
先に分骨してから合祀にすれば両立します
土に還っている、水が入っているなど、施設が受け入れられない場合があります
反対している親族に少量を手元供養として残し、残りを合祀にする。この形でまとまることがあります。方法は墓じまい後の手元供養に書きました。
合祀の前に親族へ説明しておくこと
「永代供養にします」とだけ伝えると、個別に安置されると思われることがあります。ここが食い違いの元です。
伝えるのは3つです。合祀であること、あとから取り出せないこと、共同の供養塔にお参りする形になること。この3つを言葉にしてください。
書面に残す場合の書き方は墓じまいの同意書の書き方にまとめました。事後に伝えた場合に何が起きるかは墓じまいを勝手にされた場合に書きました。
公営霊園の合葬施設という選択
自治体が運営する合葬施設は、民営より費用を抑えられることがあります。ただし条件があります。
住所要件を設けていることが多く、募集時期も年に1回や2回に限られます。抽選になる施設もあるので、民営と並行して探してください。市外在住だと使用料が割増になる自治体もあります。霊園ごとの条件は霊園から探すにまとめました。
墓じまいの永代供養と合祀でよくある質問
- 合祀したあとにお参りはできますか?
できます。共同の供養塔や合葬施設の礼拝スペースに手を合わせる形になります。
- 合祀は宗派を問われますか?
問わない施設が多いですが、在来仏教に限るなど条件を設けているところもあります。
- 納骨のときに立ち会えますか?
施設によります。合同で行うため日程が決まっていることがあります。
- 骨壺のまま納めてもらえますか?
合祀は骨壺から出して納める形が一般的です。粉骨を求められることもあります。
まとめ
- 合祀にすると遺骨を取り出せない。取り消せない選択である一点を先に押さえる
- 個別安置も期間が過ぎれば合祀になる。先送りにできるだけ
- 迷いがある、親族に伝えていない場合は合祀を選ばない
- 分骨して一部を手元に残し、残りを合祀にする形で折り合うことがある
墓じまいをする方は同時に実家じまいを検討することも多いです。お墓の撤去費用をいくらまで出せるかを決めるには、先に、今実家を売るとすればいくらになるのかを知っておくと良いです。売ると決めていなくても、金額を調べるだけなら無料でできます。

