この記事でわかること
- 築100年の木造平屋が実際にいくらで売れたかがわかる
- 解体せずに売ると決めた理由がわかる
- 自分の地域の実際の成約価格を無料で調べる方法がわかる
- 金額を左右する要素がわかる
地方の古い実家に、いくらの値がつくのか。ネットで調べても相場の話ばかりで、実際に売れた金額が出てきません。
このサイトの運営者自身の話から書きます。
自分の家がいくらになるかは、査定を取らなければ分かりません。無料で、複数社の金額を並べられます。

築100年の木造平屋が200万円で売れた
場所は大阪府阪南市箱作です。大阪湾に面した、南海本線の箱作駅がある地域で、大阪の中心部からは電車で1時間ほどかかります。
引き継いだのは、そこに曽祖父が建てた木造平屋でした。築100年です。
正直なところ、買い手がつくとは思っていませんでした。 大阪府の最南端の田舎で新しい家が次々に建つような場所ではありませんし、建物も誰が見ても古いものでした。

それに、祖父が農家をしていた関係で、大型の農機具などもたくさんある状態でした。
その処分費用を考えただけでも、ぞっとしました。
やったことは順番にこうです。
| 順番 | やったこと |
|---|---|
| 1 | 遺品整理の見積もりを取った |
| 2 | 農機具や残置物込みでの解体の見積もりを取った |
| 3 | 解体する場合としない場合を比べた |
| 4 | 解体せず、現況のまま不動産会社を通して売りに出した |
| 5 | まさかのどんでん返しで200万円で成約した |
金額としては大きくありません。それでも、解体していたら支出だけが残っていました。
解体しないと決めた理由
解体の見積もりを取ったうえで、やめました。理由は3つです。
1 解体費が売却額に上乗せされる保証がない
木造の解体費は数十万円から200万円前後かかります。この費用を払った分だけ高く売れるとは限りません。買主が業者であれば、解体は自分でやったほうが安いためです。
2 更地にすると固定資産税が上がる
住宅が建っている土地には、固定資産税を軽くする住宅用地の特例があります。建物を壊すとこれが外れます。売れるまでの間、上がった税額を払い続けることになります。
3 古い家を求める買い手がいる
築年数が古いことは、必ずしも欠点ではありません。木造の古民家を探している人、土地として使いたい人、賃貸に回したい業者。自分が価値がないと思った家を、別の目的で見る人がいます。
判断の材料はボロ家と更地はどっちが売れるかに整理しています。
200万円という金額をどう見るか
高いとは思いません。ただ、比べる相手を間違えないでください。
比べるのは近隣の新築価格ではなく、売らずに持ち続けた場合の収支です。
売らなかった場合
固定資産税、火災保険、電気・水道の基本料金、草刈り、交通費
年20万円を超えることもある
建物は毎年傷み、査定額は下がる
解体していた場合
解体費が出ていく
更地になって固定資産税が上がる
それでも売れるとは限らない
売却で入るお金だけでなく、その先ずっと出ていくはずだった費用が止まることのほうが大きい場合があります。
自分の地域の成約価格を調べる方法
阪南市箱作で200万円だったからといって、他の地域で同じ金額になるわけではありません。他人の例より、自分の地域の数字を見るほうが確実です。無料で調べられます。
国土交通省の不動産情報ライブラリ
実際に行われた不動産取引の価格が公開されています。地域、種別、時期を指定すると、その条件で成立した取引の価格、面積、築年、最寄駅からの距離が一覧で出ます。
参考:不動産情報ライブラリ|国土交通省
レインズ・マーケット・インフォメーション
不動産流通機構が運営しています。実際に成約した価格を、地域と条件を指定して調べられます。
自治体の空き家バンク
売り出し中の価格が分かります。成約価格ではありませんが、その地域でどのくらいの金額が提示されているかの目安になります。
注意点があります。これらは似た条件の取引を探すものです。同じ地域でも、接道、方角、傾斜、建物の状態で金額は変わります。自分の家の金額は、査定を取らなければ分かりません。
値がつかないと思っていた家に金額が出ることがあります。判断はそのあとで間に合います。

金額を左右するもの
地方の空き家で、査定額に大きく響くのは次の点です。
| 要素 | 影響 |
|---|---|
| 接道 | 幅4メートル未満、または2メートル未満の接道だと大きく下がる |
| 再建築の可否 | 建てられない土地は買主が限られる |
| 土地の広さと形 | 広すぎても管理負担で敬遠されることがある |
| 建物の傷み | 雨漏りと傾きの有無 |
| 荷物の有無 | 撤去費用が差し引かれる |
| 権利の状態 | 名義未変更、共有、境界未確定は減額または保留になる |
| 前面道路と搬入経路 | 工事や引っ越しができるか |
この中で自分で直せるのは、荷物と権利の2つです。
荷物は片付けるか、残したまま買う会社を探すか。権利は相続登記を済ませるか。どちらも査定前に手をつけられます。
値がつかないと言われたら
1社に断られただけで諦めないでください。扱う会社と扱わない会社が、はっきり分かれる領域です。
- 金額が低いから断る会社がある
- 傷んだ建物の説明責任を避ける会社がある
- 地域外で現地に行けない会社がある
理由が会社側の事情であることも多くあります。詳しくは空き家を不動産屋に断られたにまとめています。
【FAQ】地方の空き家の売却価格についてよくある質問
Q. 築100年でも本当に売れるのですか。
売れました。築年数だけで決まるわけではありません。接道、土地の広さ、地域の需要のほうが影響します。
Q. 100万円を下回ることもありますか。
あります。逆に、条件によっては数百万円になることもあります。査定を取るまでは分かりません。
Q. 固定資産税評価額が売却価格の目安になりますか。
参考にはなりますが、そのままの金額では売れません。評価額は課税のための数字で、市場での取引価格とは別です。
Q. 仲介手数料はいくらかかりますか。
売買価格が400万円を超える場合は「価格×3%+6万円」が上限です。低廉な空家等については、調査費用を含めて一定額まで受領できる特例があります。
Q. 売れるまでどのくらいかかりますか。
仲介では3ヶ月から1年以上が目安です。買取なら1ヶ月前後で終わることもあります。
まとめ
- 大阪府阪南市箱作の築100年の木造平屋が、解体せずに現況のまま200万円で売れた
- 解体をやめた理由は、費用が上乗せされる保証がないこと、税金が上がること、古い家を求める買い手がいること
- 比べる相手は近隣の新築価格ではなく、持ち続けた場合の支出
- 実際の成約価格は、国土交通省の不動産情報ライブラリで無料で調べられる
- 自分で直せるのは荷物と権利の2つ。査定前に手をつけられる
まず、自分の地域の実際の取引価格を調べてください。無料で、その場で分かります。
そのうえで、現況のまま複数社に査定を出してください。 値がつかないと思っていた家に金額が出ることがあります。判断はそれからで間に合います。
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地域の相場を調べたら、次は自分の家の金額です。現況のまま出せます。

