この記事でわかること
- 誰も引き取らない場合にどうすればいいかがわかる
- 閉眼供養の費用と依頼先がわかる
- 処分の方法が4つわかる
- 位牌と本尊をどうするかがわかる
実家の仏壇をどうするか。兄弟の誰も引き取ると言わない。自分の家にも置く場所がない。
この状況はとても多くあります。マンションに大きな仏壇は入りません。 それは責められることではありません。
先に、いちばん重要な点を書きます。
仏壇そのものは、供養を済ませれば処分できます。 決まりに反することではありません。
そして、仏壇と位牌は別に考えてください。仏壇は入れ物で、中の位牌と本尊が本体にあたります。仏壇を処分しても、位牌だけを小さな形で引き継ぐことができます。

誰も引き取らないときの選択肢
| 方法 | 費用の目安 | 内容 |
|---|---|---|
| 小さい仏壇に買い替える | 数万円〜 | 位牌と本尊だけ移す |
| 位牌だけ引き継ぐ | 数千円〜 | 仏壇は処分。位牌を自宅に |
| 位牌も含めて永代供養 | 数万円〜 | 寺院に納める |
| すべて処分する | 数万円 | 閉眼供養のうえ処分 |
現実的にもっとも選ばれているのは、上の2つです。
大きな仏壇は処分し、位牌と本尊だけを小さな形で引き継ぐ。集合住宅でも置けるサイズの仏壇が売られています。手を合わせる場所だけ残す形です。
閉眼供養
処分する前に行う法要です。魂抜き、御霊抜きとも呼ばれます。
| 内容 | |
|---|---|
| 依頼先 | 菩提寺。ない場合は同じ宗派の寺院、または僧侶の手配サービス |
| 費用の目安 | 1万〜5万円程度(お布施) |
| 所要時間 | 30分程度 |
| 場所 | 自宅(仏壇のある場所) |
菩提寺があるなら、まずそこに連絡してください。
分からない場合は、親族に聞くか、仏壇の中の過去帳や、法事のときの書類を確認してください。位牌に書かれた戒名から宗派が分かることもあります。
菩提寺がない場合は、僧侶を手配するサービスがあります。定額で費用が明示されているものもあります。
閉眼供養が必要かどうかは、宗派によって考え方が違います。浄土真宗では魂を抜くという考え方をせず、遷仏法要や入仏法要という形をとります。自分の家の宗派に合わせてください。
処分の方法
閉眼供養を済ませたあとの選択肢です。
1 仏具店に引き取ってもらう
新しい仏壇を買う場合、古いものを引き取ってもらえることがあります。買い替えなくても、引き取りだけ受けている店があります。
費用の目安は数千円から3万円程度です。
2 寺院に引き取ってもらう
閉眼供養とあわせて引き取ってくれる寺院があります。お焚き上げまで行うところもあります。
3 遺品整理業者に依頼する
作業とあわせて、供養と処分を手配してもらえます。どこで供養されるのかを確認してください。説明できない業者は避けてください。
4 自治体のごみとして処分する
閉眼供養を済ませていれば、粗大ごみとして出すことができます。抵抗がある方は他の方法を選んでください。
金具や引き出しの分別が必要な場合があります。自治体に確認してください。
位牌をどうするか
引き継ぐ場合
- 小さい仏壇に移す
- 仏壇なしで、棚などに安置する
- 複数の位牌を1つにまとめる(繰り出し位牌)
繰り出し位牌にすると、何柱分もが1つに収まります。代々の位牌が並んでいる場合、これで大きさが解決することがあります。
引き継がない場合
- 寺院に永代供養を依頼する
- 閉眼供養のうえ、お焚き上げ
永代供養は、寺院が長期にわたって供養を引き受ける形です。費用は数万円から数十万円まで幅があります。年間の管理費がかかるかどうかを確認してください。
仏壇の閉眼供養と処分を、片付けとあわせて手配してくれる業者があります。まとめたほうが費用も手間も減ります。

本尊と仏具
本尊(掛け軸や仏像)も、位牌と同じく供養の対象です。仏壇と一緒に処分するか、引き継ぐかを決めてください。
仏具(おりん、燭台、香炉など)は、供養の対象とせず処分できるものが多くあります。ただし、抵抗があるなら一緒に供養へ回してください。
金属製の仏具に価値がつくことがあります。真鍮や銅、まれに金銀が使われているものがあります。買取に出す場合は、供養を済ませてから相談してください。
兄弟と話すとき
「引き取れない」と言うのは薄情ではありません。ただ、黙って処分すると必ず問題になります。
伝え方の例です。
実家の仏壇について
・◯◯(実家)を片付けるにあたり、仏壇の扱いを決める必要があります
・引き取れる人がいなければ、閉眼供養のうえ処分しようと思います
・位牌と本尊は、小さい仏壇に移して私が引き継ぎます
・費用は相続財産から出します
・◯月◯日までに希望があれば教えてください
「位牌は引き継ぐ」と示すと、話が通りやすくなります。全部を捨てるのではないと分かるためです。
処分の合意の作り方は兄弟の遺品を勝手に処分するとトラブルになるかにまとめています。
家を売る場合
売却の前に処理してください。仏壇が残っていると、買主が扱いに困ります。
残置物として残せる家具とは扱いが違い、不動産会社からも「先に処理してほしい」と言われることがほとんどです。
残置物の扱いは空き家は残置物があるまま売れるかにまとめています。
【FAQ】仏壇の処分についてよくある質問
Q. 閉眼供養をしないと処分できませんか。
法律上の決まりはありません。気持ちの区切りとして行うものです。
Q. 菩提寺が遠方にあります。
郵送や、僧侶の手配サービスで対応できることがあります。まず菩提寺に電話して相談してください。
Q. 檀家をやめる必要がありますか。
仏壇の処分と檀家の関係は別です。墓をどうするかとあわせて、寺院と相談してください。
Q. 費用は誰が出しますか。
相続財産から出すのが原則です。立て替えた場合は領収書を残してください。
Q. 仏壇に価値がありますか。
古い唐木仏壇や、細工の良いものに値がつくことがあります。ただし多くは処分費がかかる側です。
まとめ
- 供養を済ませれば処分できる。決まりに反することではない
- 仏壇と位牌は別。仏壇を処分して位牌だけ引き継ぐ形が現実的
- 閉眼供養は1万〜5万円程度。宗派によって考え方が違う
- 処分は仏具店、寺院、遺品整理業者、自治体のいずれでも可能
- 家を売るなら、売却の前に処理する
まず、菩提寺がどこかを確認してください。分からなければ、位牌の戒名や過去帳から宗派をたどれます。
そして、兄弟には「位牌は引き継ぐ」と伝えたうえで相談してください。全部を捨てるわけではないと分かれば、話は進みます。
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神棚や位牌も一緒に頼めます。どこで供養されるかを確認したうえで相談してください。

