この記事でわかること
- 空き家に住み着く動物ごとの駆除費用がわかる
- 駆除だけでは終わらない理由がわかる
- 自分で追い出してはいけない動物がわかる
- 売却への影響と、放置した場合に何が起きるかがわかる
久しぶりに実家に行ったら、天井裏から物音がする。糞や獣臭がある。
まず知っておいてほしいことがあります。
駆除費用だけで終わりません。 追い出したあとに、糞尿の清掃と消毒、断熱材の交換、侵入口の封鎖が必要です。この部分のほうが金額が大きくなることがあります。
そして、種類によっては自分で捕獲すると法律違反になります。 アライグマ以外の多くの野生鳥獣は、鳥獣保護管理法により許可なく捕獲できません。

よく住み着く動物と費用の目安
| 動物 | 侵入場所 | 駆除費用の目安 |
|---|---|---|
| ネズミ | 床下、壁の中、天井裏 | 3万〜20万円 |
| ハクビシン | 天井裏 | 10万〜30万円 |
| アライグマ | 天井裏、床下 | 10万〜40万円 |
| イタチ | 天井裏、壁の中 | 8万〜25万円 |
| コウモリ | 屋根裏、隙間 | 5万〜20万円 |
| ハト | ベランダ、軒下 | 3万〜15万円 |
| スズメバチ | 軒下、天井裏 | 1万〜5万円 |
| シロアリ | 床下、柱 | 20万〜50万円 |
| ノラ猫 | 床下、縁の下 | 状況による |
建物の広さ、侵入口の数、被害の範囲で大きく変わります。
この金額は「追い出して、侵入口をふさぐ」までの費用です。清掃や修繕は別に必要になることがあります。
駆除のあとに必要になること
ここが見落とされがちです。
糞尿の清掃と消毒
天井裏に糞尿が溜まっていると、悪臭が家全体に広がります。放置すると天井板にシミが出て、最終的に抜けます。
清掃と消毒で5万〜20万円程度。範囲が広ければさらにかかります。
断熱材の交換
天井裏の断熱材に糞尿が染みると、洗って再利用はできません。撤去して新しいものを入れることになります。
10万〜40万円程度。面積によります。
天井材の張り替え
シミが出ている、たわんでいる場合は交換が必要です。
10万〜50万円程度。
害虫の駆除
動物にはノミ、ダニ、シラミが付いています。動物を追い出しただけでは、これらが家の中に残ります。別途の駆除が必要になることがあります。
侵入口の封鎖
これをやらないと必ず戻ってきます。駆除業者に依頼するときは、封鎖まで含まれているかを必ず確認してください。
屋根の隙間、換気口、床下の通風口、壊れた窓。侵入口は複数あるのが普通です。
自分で追い出してはいけない
鳥獣保護管理法により、多くの野生鳥獣は許可なく捕獲できません。
ハクビシン、イタチ、コウモリ、ハトなどが該当します。捕獲するには自治体への申請と許可が必要です。無許可で捕獲すると罰則の対象になります。
参考:鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律|e-Gov法令検索
アライグマとヌートリアは特定外来生物で、扱いが異なります。防除の枠組みがあり、自治体によっては住民が対応できる仕組みを設けていることがあります。まず自治体に確認してください。
また、追い出すこと自体は許可が不要な場合もありますが、出産や子育ての時期に親だけ追い出すと、天井裏に子が残されて死に、悪臭の原因になります。業者が時期を見て対応するのはこのためです。
スズメバチは自分で対応しないでください。刺されると命に関わります。自治体が無料または低額で駆除している地域があります。
自治体に相談する
先に確認する価値があります。
聞くのは4つです。
- この動物の駆除に、自治体の補助や無料駆除の制度はありますか
- 捕獲に許可が必要ですか。申請の方法は
- 罠の貸し出しはありますか
- 推奨される業者や相談窓口はありますか
スズメバチ、アライグマ、ハクビシンについては、対応制度を持つ自治体が少なくありません。罠の無料貸し出しをしているところもあります。
駆除と修繕で50万円を超えることがあります。直す前に、現況での査定を取って比べてください。

放置するとどうなるか
被害が広がる
繁殖します。1匹が数匹になり、糞尿の量も増えます。
建物が傷む
糞尿で天井が抜ける、断熱材が使えなくなる、木部が腐る。ネズミやハクビシンが配線をかじると、漏電から火災につながることがあります。
近隣に迷惑がかかる
臭い、鳴き声、隣家への侵入。苦情の原因になり、行政の手続きに進むきっかけになります。
苦情への対応は空き家に近所から苦情が来たときにまとめています。
売却額が下がる
獣害の跡がある家は、買主から敬遠されます。売却時には告知が必要になり、価格に反映されます。
直すか、手放すか
駆除と修繕を合わせると、50万円から100万円を超えることがあります。
将来住む予定も貸す予定もないなら、この費用は回収されません。
判断のために、次の3つを並べてください。
- 駆除と清掃と修繕の見積もり
- いまの状態で売った場合の金額
- 直してから売った場合の金額
2と3の差が、1より小さいなら、直す意味はありません。
獣害のある家でも買い取る業者はあります。告知したうえで、そのまま引き取ってもらう選択肢があります。
ただし、放置している間も被害は広がります。駆除しないまま何年も置くと、建物として売れなくなり、解体前提の土地としての評価になります。
【FAQ】空き家の動物被害についてよくある質問
Q. 物音がするだけで、姿は見ていません。何がいるか分かりますか。
足音の大きさ、時間帯、糞の形状で見当がつきます。駆除業者の調査は無料のところが多いので、まず見てもらってください。
Q. 遠方で立ち会えません。
立ち会いなしで対応する業者があります。鍵の受け渡しと、作業前後の写真報告を確認してください。
Q. 火災保険は使えますか。
動物による被害は対象外とされていることが多くあります。ただし、それが原因で雨漏りなどの被害が出た場合は状況により異なります。保険会社に確認してください。
Q. 駆除したあと、また来ませんか。
侵入口をふさいでいなければ戻ってきます。封鎖が含まれているかを必ず確認してください。保証期間を設けている業者もあります。
Q. シロアリも動物と同じ業者に頼めますか。
別の業者になることが多くあります。シロアリは専門の防除業者です。点検が無料のところもあります。
まとめ
- 駆除費用だけでは終わらない。清掃・消毒・断熱材の交換・侵入口の封鎖が必要
- 種類によっては許可なく捕獲すると法律違反になる
- 自治体に補助や罠の貸し出しがあることがある。先に確認する
- 侵入口をふさがないと必ず戻ってくる。封鎖が含まれるか確認する
- 放置すると被害が広がり、配線をかじられて火災につながることもある
まず駆除業者に調査を依頼してください。何がいるか、侵入口はどこか、費用はいくらかが分かります。調査無料の業者が多くあります。
同時に自治体にも確認してください。補助や罠の貸し出しがあれば費用が下がります。
そのうえで、直す費用と、いまの状態で売った場合の金額を並べてください。数字が出れば判断できます。
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獣害のある家でも扱う会社はあります。直すか手放すかは、2つの金額を並べれば決まります。

