この記事でわかること
- 査定から現金が入るまでの日数がわかる
- どの工程で止まりやすいかがわかる
- 期限がある場合の逆算のしかたがわかる
- 期間を短くする方法がわかる
売ろうと決めてから、実際にお金が入るまでどのくらいかかるのか。
先に全体像を書きます。
仲介で売る場合、3ヶ月から1年以上。買取なら1ヶ月前後です。
そして、いちばん長く止まるのは売り出す前です。 名義の変更、共有者の同意、境界の確認。この3つで半年以上かかることがあります。買主を探す期間より、その手前のほうが読みにくいのが実情です。
査定を取るところまでは1週間で終わります。ここで止まる理由はありません。

工程ごとの日数
| 工程 | 日数の目安 |
|---|---|
| 査定の依頼から結果 | 机上査定は当日〜3日、訪問査定は1週間程度 |
| 会社の選定と媒介契約 | 1週間 |
| 相続登記(未了の場合) | 1〜3ヶ月 |
| 境界確定・測量(必要な場合) | 1〜3ヶ月 |
| 売り出しから買主が決まるまで | 1〜12ヶ月以上 |
| 契約から決済まで | 1〜2ヶ月 |
| 合計(仲介) | 3ヶ月〜1年以上 |
| 合計(買取) | 3週間〜1ヶ月半 |
査定を取るところまでは、どの経路でも1週間で終わります。ここで止まる理由はありません。
売り出す前に止まる3つ
1 相続登記が済んでいない
名義が亡くなった親のままでは売却できません。
- 戸籍を集める(相続人の確定)
- 遺産分割協議書を作る
- 全員の署名と実印、印鑑証明
- 法務局に申請
戸籍集めがいちばん時間を食います。出生から死亡までの連続した戸籍を、本籍地の変遷をたどって取り寄せます。遠方の役所に郵送請求すると往復で2週間かかることもあります。
なお、査定と相続登記は並行して進められます。名義が親のままでも査定は受けられます。詳しくは実家の名義が親のままでも売れるかにあります。
2 共有者の同意が取れていない
共有名義の不動産は、売却に全員の同意が必要です。1人でも反対すれば進みません。
連絡が取れない相続人がいる場合は、さらに時間がかかります。戸籍の附票で住所を追い、それでも分からなければ不在者財産管理人の選任を家庭裁判所に申し立てることになります。
対応は共有名義の実家を売りたいが兄弟が反対と相続人と連絡が取れず家が売れないにまとめています。
3 境界が確定していない
隣地との境界がはっきりしないと、買主が判断できません。測量と境界の立会いに1〜3ヶ月かかります。
隣地の所有者と連絡がつかない、争いがある。この場合はさらに延びます。
売り出してから決まるまで
ここは物件の条件で大きく変わります。
| 条件 | 傾向 |
|---|---|
| 需要のある地域、住める状態 | 1〜3ヶ月 |
| 地方、築古、要修繕 | 6ヶ月〜1年以上 |
| 再建築不可、市街化調整区域 | さらに長い |
| 買取 | 買主を探す期間が不要 |
3ヶ月経って問い合わせがないなら、価格か販路のどちらかが合っていません。
媒介契約は3ヶ月を上限とされており、更新しなければ他社に移れます。同じ会社で漫然と延長しないでください。
契約から決済まで
買主が決まってからも、すぐには終わりません。
| やること | 日数 |
|---|---|
| 売買契約の締結 | 買主決定から1〜2週間 |
| 買主の住宅ローン審査 | 2週間〜1ヶ月 |
| 残置物の撤去、引き渡しの準備 | 契約から決済まで |
| 抵当権抹消の準備 | 決済までに |
| 決済・引き渡し・登記 | 契約から1〜2ヶ月 |
買主が現金で買う場合は、ローン審査がないぶん早く終わります。業者や投資家が買主のときは1ヶ月以内に決済まで進むこともあります。
そして、代金は決済の日にまとめて入ります。契約時に手付金が入り、残りは決済時です。
期限から逆算する
相続した空き家の3000万円特別控除には期限があります。相続の開始があった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までの譲渡が対象です。
この期限に間に合わせる場合の逆算です。
期限の12月31日
← 決済まで1〜2ヶ月 (10月末までに契約)
← 買主が決まるまで3〜12ヶ月(前年10月〜当年7月に売り出し)
← 媒介契約と準備に1ヶ月
← 相続登記が未了なら1〜3ヶ月
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遅くとも期限の1年前には査定を取る
期限の直前に動き始めると間に合いません。詳しくは相続した家はいつまでに売れば税金が安いかにあります。
相続登記と査定は並行して進められます。同時に始めれば、いちばん長い工程を短くできます。

期間を短くする方法
1 査定を先に取る
売ると決めていなくても構いません。金額と、その会社が考えている出口が分かれば、計画が立てられます。
2 相続登記を並行して進める
査定を待つ間に戸籍を集め始めてください。この2つは同時に進められます。
3 複数社に同時に出す
1社ずつ回ると、それだけで1ヶ月かかります。
4 買取と仲介の両方の金額を聞く
期間を優先するなら買取という選択肢があります。判断は実家を早く手放したい、安くてもいいにまとめています。
5 残置物の扱いを早めに決める
引き渡しまでに片付けるのか、残したまま売るのか。ここが決まらないと決済日を決められません。空き家は残置物があるまま売れるかにあります。
【FAQ】空き家の売却期間についてよくある質問
Q. 遠方に住んでいます。何回現地に行く必要がありますか。
契約と決済で1〜2回が目安です。司法書士に委任すれば、決済に立ち会わずに済む場合もあります。
Q. 売り出し中に価格を下げてもいいですか。
できます。3ヶ月動きがなければ、価格の見直しか販路の変更を検討してください。
Q. 買主が決まってからキャンセルされることはありますか。
住宅ローンの審査が通らなかった場合、契約が白紙に戻る条項が入っていることが一般的です。
Q. 冬は売れにくいですか。
地域によります。積雪地では現地を見られる時期が限られます。
Q. 媒介契約の種類で期間は変わりますか。
専任系は1社が責任を持って動くぶん報告義務があります。一般媒介は複数社に出せます。物件の条件によって向き不向きがあります。
まとめ
- 仲介は3ヶ月〜1年以上、買取は1ヶ月前後
- いちばん止まるのは売り出す前。名義、共有者の同意、境界の3つ
- 査定を取るところまでは1週間で終わる。ここで止まる理由はない
- 契約から決済まで1〜2ヶ月。代金は決済の日に入る
- 税制の期限に間に合わせるなら、遅くとも1年前には動き出す
まず査定を取ってください。同時に、名義が誰になっているかを登記事項証明書で確認してください。
この2つを並行して始めれば、いちばん長い工程を短くできます。
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期限があるなら、逆算して今日から動いてください。まず金額と期間の見込みを聞くところからです。

