この記事でわかること
- 空き家が売れない原因が7つに分けてわかる
- 自分の家がどれに当てはまるかが判別できる
- 原因ごとに、何をすれば売れる状態になるかがわかる
- どうしても売れない場合の出口がわかる
不動産会社に頼んで半年経つが、内覧すら入らない。値下げも提案されたが、それで売れる保証もない。
まず知っておいてほしいことがあります。
「売れない」には必ず理由があります。 そして理由が分かれば、打つ手はほぼ決まります。やみくもに値下げを繰り返すのが、いちばん損をする進め方です。
そして、いま頼んでいる会社で売れないだけ、という可能性があります。 一般的な仲介会社は「普通に売れる家」を扱うのが得意で、条件の悪い物件を扱う体制を持っていないことが多いためです。
売れない理由がどれに当たるかは、複数社に見てもらえば分かります。1社の判断だけで決めないでください。

売れない7つの原因
自分の家がどれに当てはまるかを見てください。複数重なっていることもあります。
| 型 | 症状 | 主な対処 |
|---|---|---|
| 1 価格が高い | 問い合わせがない | 相場を調べ直す |
| 2 建物が傷んでいる | 内覧後に断られる | 現況のまま買う会社を探す |
| 3 立地が悪い | 反響がゼロに近い | 買取や引き取りに切り替える |
| 4 土地に制限がある | 話が途中で止まる | 制限を扱える会社へ |
| 5 権利が整っていない | 契約に進めない | 登記や境界を先に片付ける |
| 6 会社が合っていない | 動きが見えない | 会社を替える |
| 7 見せ方が悪い | 内覧が入らない | 写真と情報を作り直す |
1 価格が高い
問い合わせがまったく来ないなら、まず価格を疑ってください。
ただし、その価格が本当に高いのかは、1社の意見では分かりません。最初に頼んだ会社が高めの査定を出して媒介契約を取り、あとから値下げを迫るという流れもあります。
複数社の査定を並べてください。近い数字が出るなら相場です。1社だけ大きく離れているなら、その会社の見立てを疑ってください。
2 建物が傷んでいる
内覧までは入るのに、その後が続かない場合です。
雨漏り、傾き、シロアリ、設備の故障。買主は修繕費を差し引いた金額しか出せません。
対処は2つです。
- 修繕してから売る
- 現況のまま買い取る会社を探す
修繕費が売却額の上昇分を超えるなら、直す意味はありません。築年数が古い家では、たいてい直すほうが損になります。傷んだ家をそのまま買い取り、自社で再生または解体して再販する会社があります。
雨漏りの影響は空き家の雨漏りを放置するとどうなるかにまとめています。
3 立地が悪い
田舎、駅から遠い、周囲に空き家が多い。反響がほとんどない場合です。
一般的な仲介では、買主が現れるのを待つしかありません。待っている間も固定資産税と管理費はかかります。
この型では、仲介から買取や引き取りに切り替えるのが現実的です。金額は下がりますが、期間が確定します。
田舎の実家については田舎の実家が売れない、引き取ってほしいで扱っています。
4 土地に制限がある
- 再建築不可(接道義務を満たしていない)
- 市街化調整区域にある
- 借地権付き
- 傾斜地、崖地
- 農地(農地法の許可が必要)
制限があると、扱える会社が限られます。普通の仲介会社は経験がなく、扱いを避けることがあります。
ただし、制限のある物件を専門に扱う会社があります。再建築不可でもリフォームして賃貸に回す、隣地と一体で買う、といった出口を持っているためです。
再建築不可については再建築不可で売れない、固定資産税だけ払っているにまとめています。
5 権利が整っていない
- 名義が亡くなった親のまま
- 共有名義で全員の同意が取れていない
- 境界が確定していない
- 抵当権が残っている
これらは、売る前に片付ける必要があります。買主が現れても契約に進めません。
名義の問題は実家の名義が親のままでも売れるか、共有名義は共有名義の実家を売りたいが兄弟が反対にあります。
境界が未確定の場合、測量に数十万円と数ヶ月かかります。ただし、境界非明示のまま買い取る会社もあります。
6 会社が合っていない
意外と多いのがこれです。
- 媒介契約から数ヶ月、活動の報告がない
- レインズに登録されているか確認できない
- 広告に出ている写真が数枚だけ
- 値下げの提案しかしてこない
専任媒介や専属専任媒介には契約期間があります。3ヶ月を上限とされており、更新しなければ他社に移れます。
条件の悪い物件は、扱いに慣れた会社に持っていくだけで動くことがあります。まず複数社に査定を出して、どこがどういう出口を考えているかを聞いてください。
同じ家でも会社によって金額も出口も変わります。まとめて査定を取ると、扱える会社が見つかります。

7 見せ方が悪い
- 荷物が残ったままの写真
- 暗い、傾いている写真
- 掲載されている情報が少ない
- 図面がない
買主は写真で判断します。荷物が残っている写真は、それだけで避けられます。
残置物があるまま売れるかは空き家は残置物があるまま売れるかにまとめています。写真を撮り直すだけで反響が変わることがあります。
それでも売れない場合の出口
買取に切り替える
不動産会社が直接買い取ります。仲介より金額は下がりますが、買主を待つ必要がなく、契約不適合責任を免除される契約もあります。
引き取ってもらう
値がつかない場合でも、無償または低額で引き取る仕組みがあります。詳しくは空き家をタダでもいいから手放したいにあります。
隣地の所有者に声をかける
自分の土地と一体にすることで価値が上がるため、隣地の所有者は最も可能性のある買主です。仲介会社に打診してもらえます。
相続土地国庫帰属制度
建物を解体したうえで、国に引き取ってもらう制度です。要件が厳しく負担金もかかります。相続土地国庫帰属制度が使えない条件にまとめています。
【FAQ】空き家が売れないときのよくある質問
Q. 値下げすれば売れますか。
原因が価格なら効きます。ただし立地や制限が原因なら、下げても反響は増えません。原因を特定してからにしてください。
Q. 媒介契約の途中で他社に変えられますか。
契約期間内は原則として難しいですが、更新しなければ移れます。期間と更新日を確認してください。
Q. 買取だといくら下がりますか。
物件によりますが、仲介での相場の6割から8割程度が一つの目安です。ただし条件が悪い物件では、そもそも仲介で売れないことがあります。
Q. 何社に査定を出せばいいですか。3社が目安です。1社では高いか安いかが判断できません。
Q. 解体して更地にすれば売れますか。
売れやすくなることもありますが、解体費が回収できないことがあります。判断はボロ家と更地はどっちが売れるかにまとめています。
まとめ
- 売れない原因は7つ。価格・建物・立地・制限・権利・会社・見せ方
- やみくもな値下げは損。原因を特定してから動く
- いま頼んでいる会社で売れないだけ、という可能性がある
- 条件の悪い物件を扱える会社は別に存在する
- どうしても売れないなら、買取・引き取り・隣地への打診・国庫帰属
まず、自分の家がどの型かを表で確認してください。反響がないのか、内覧後に断られるのかで、原因が分かれます。
そのうえで、複数社に査定を出してください。金額だけでなく、どういう出口を考えているかを聞くことが重要です。条件の悪い物件でも扱う会社は、具体的な売り方を持っています。
次に読む
この記事と同じ段階で読まれているものです。
7つのうちどれが原因かを知るには、まず査定です。無料で、いまの状態のまま出せます。

