この記事でわかること
- 期間を優先したときに、金額がどれくらい下がるかがわかる
- もっとも早い方法と、その所要日数がわかる
- 安く売っても損にならない条件がわかる
- 急ぐときにやってはいけないことがわかる
高く売りたいわけではない。早く終わらせたい。
そういう段階の方に向けて書きます。損得の比較ではなく、期間を短くする方法を並べます。
先に結論です。もっとも早いのは不動産会社による買取で、条件がそろえば1ヶ月前後で現金化まで終わります。 仲介で買主を待つ場合は3ヶ月から1年以上かかります。
そして、金額は仲介の相場より下がります。目安は相場の6割から8割です。
買取と仲介、両方の金額を一度に聞けます。差額が分かれば、待つかどうかを決められます。

方法別の期間と金額
| 方法 | 期間の目安 | 金額の目安 |
|---|---|---|
| 買取(不動産会社が直接買う) | 1週間〜1ヶ月半 | 仲介相場の6〜8割 |
| 買取保証付き仲介 | 3ヶ月+買取 | 期間内に売れれば相場、売れなければ買取価格 |
| 仲介(通常) | 3ヶ月〜1年以上 | 相場 |
| 空き家バンク | 数ヶ月〜数年 | 低い |
買取保証は、期限を切りたい方に向いています。一定期間は通常の仲介で売り出し、売れなければあらかじめ決めた金額で会社が買い取る仕組みです。取り扱っていない会社もあるので、査定のときに確認してください。
買取が早い理由
仲介は買主を探すところから始まります。広告を出し、内覧に対応し、条件を交渉し、住宅ローンの審査を待つ。この一つひとつに時間がかかります。
買取は会社が買主なので、探す工程がありません。住宅ローンの審査待ちもありません。
さらに、次の点で手間が減ります。
- 内覧の対応が不要
- 残置物を残したまま買い取る会社がある
- 修繕しなくてよい
- 契約不適合責任を免除する形にできる場合がある
- 近所に売り出しを知られない
荷物が残っている家では、この差が大きく出ます。仲介なら先に片付けが必要ですが、買取なら現況のまま進められることがあります。
安く売っても損にならない条件
金額だけを見ると下がります。ところが、持ち続ける費用を足すと逆転することがあります。
| 項目 | 年額の目安 |
|---|---|
| 固定資産税・都市計画税 | 数万〜十数万円 |
| 火災保険 | 1万〜3万円 |
| 電気・水道の基本料金 | 2万〜3万円 |
| 草刈り・管理 | 3万〜10万円 |
| 交通費 | 地域による |
年20万円を超える家は珍しくありません。仲介で1年待って50万円高く売れても、維持費と手間を引けば残りは僅かです。
そして、待っている間に建物は傷み、査定額は下がります。
税制の期限を先に確認する
急ぐ理由が税金なら、期限が決まっています。
相続した空き家を売るときの3000万円特別控除は、相続の開始があった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までの譲渡が対象です。
売却は契約から決済まで日数がかかるため、期限の直前に動き始めると間に合いません。詳しくは相続した家はいつまでに売れば税金が安いかにまとめています。
期限が近いなら、金額より先に日程を決めてください。
急ぐときの手順
1 複数社に査定を出す。買取と仲介の両方の金額を聞く
「早く手放したい」と最初に伝えてください。会社側も出し方を変えます。
2 買取と、仲介で売れた場合の差額を出す
差額が、待つ期間の維持費を上回るかどうかで判断できます。
3 買取なら、条件を確認する
- 引き渡しの時期
- 残置物をどうするか
- 契約不適合責任の扱い
- 支払いの時期と方法
4 名義と権利を先に片付ける
これが遅れると、いくら急いでも進みません。相続登記が済んでいない、共有者の同意が取れていない。この2つが最大の足止めになります。
「早く手放したい」と伝えて査定を出してください。会社側の出し方が変わります。

急ぐときにやってはいけないこと
1社だけで決める
買取価格は会社によって差が出ます。急いでいても、複数社に出す時間は1日で済みます。
先に解体する
解体には工事期間と費用がかかり、かえって遅くなります。更地にすると住宅用地の特例が外れ、税金も上がります。判断はボロ家と更地はどっちが売れるかにあります。
先にリフォームする
費用も回収できず、期間も延びます。
相場を調べないまま決める
国土交通省が実際の取引価格を公開しています。地域と種別を選べば、近隣の成約価格が確認できます。極端に低い提示かどうかは、これで判断できます。
【FAQ】早く手放したいときのよくある質問
Q. 買取だと最短でどのくらいですか。
査定から契約まで1〜2週間、決済までさらに2〜4週間が目安です。権利関係が整っていることが前提です。
Q. 荷物が残ったままでも買い取ってもらえますか。
対応する会社があります。査定のときに必ず伝えてください。金額に反映されます。
Q. 名義が親のままでも買取できますか。
相続登記を済ませてからになります。査定と登記は並行して進められます。
Q. 買取価格が安すぎる気がします。
複数社に出してください。差が出ます。国土交通省の取引価格情報も確認してください。
Q. 兄弟の同意が取れていません。
共有名義なら全員の同意が必要です。ここが片付かないと、どの方法でも進みません。
まとめ
- もっとも早いのは買取。条件がそろえば1ヶ月前後で終わる
- 金額の目安は仲介相場の6〜8割
- 買取保証付き仲介なら、期限を切りつつ相場も狙える
- 維持費は年20万円を超えることがあり、待つほど差は縮まる
- 急いでいても、1社では決めない。解体もリフォームも先にしない
まず、買取と仲介の両方の金額を出してもらってください。差額と、待つ期間の維持費を並べれば、どちらが自分に合うかが決まります。
そして名義の確認を同時に進めてください。ここが片付いていないと、どんなに急いでも動きません。
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急ぐときほど、1社で決めないでください。まとめて査定を取れば1日で比べられます。

