この記事でわかること
- 実際に起きている売却の失敗が10種類わかる
- どの段階で判断を誤ると取り返しがつかないかがわかる
- 自分がいま同じ状態になっていないかを確認できる
- 起きてしまった場合に、まだできることがわかる
売ってから気づいても遅いことがあります。順番を間違えると戻せないものが、この分野には多くあります。
このサイトで扱ってきた内容から、戻せない失敗を10個にまとめます。
いま動き出す前の方は、当てはまるものがないか確認してください。
動き出す前の5つのうち、最後のひとつが査定です。無料で、今日から確かめられます。

1 先に解体してしまった
もっとも多い失敗です。
更地にすれば売れると考えて壊す。ところが解体費の分だけ売却額が上がるとは限りません。 買主が業者なら、解体は自社でやるほうが安いためです。
さらに住宅用地の特例が外れ、固定資産税が上がります。売れるまでの間、その税額を払い続けます。
そして再建築不可の土地では、壊した瞬間に二度と建てられなくなります。
判断の材料はボロ家と更地はどっちが売れるかにあります。
いまからできること:早く売る。空き家の3000万円特別控除の期限を確認する。
2 補助金を申請する前に契約した
解体の補助制度は、ほとんどが契約前・着工前の申請を条件にしています。業者と契約したあとでは対象外です。
数十万円から100万円程度を取り逃がします。
いまからできること:着工前なら、まだ間に合う可能性があります。担当課に確認してください。
3 相続放棄を考える前に片付けた
荷物を処分すると、相続を承認したとみなされることがあります。借金が判明しても放棄できなくなります。
期限は相続を知った日から3ヶ月です。
線引きは相続放棄する前に遺品に触っていいかにまとめています。
いまからできること:3ヶ月以内なら家庭裁判所に相談してください。
4 契約書を探す前に書類を処分した
親がいくらで買ったのかを示す資料がないと、売却額の5%しか取得費として引けません。
売却額1,000万円なら、税額の差は150万円を超えることがあります。
権利証の袋、通帳、ローンの償還表。片付ける前に確認してください。詳しくは親の家の取得費が分からない、契約書がないにあります。
いまからできること:金融機関、登記簿の抵当権額、親族の記憶。まだ手がかりはあります。
5 買取に出せるものを捨てた
着物、骨董、貴金属、古い家具、古書。まとめて処分してから、値がついたと知る。
捨ててしまえば戻りません。遺品の買取で費用は相殺できるかにあります。
6 1社の判断で「価値がない」と決めた
不動産会社に断られたのは、会社の事情であることが多くあります。金額が低くて採算に合わない、傷んだ建物の説明責任を負いたくない、地域外で現地に行けない。
条件の悪い物件を扱う会社は、別に存在します。
空き家を不動産屋に断られたにまとめています。
7 税制の期限を過ぎた
相続した空き家の3000万円特別控除は、相続の開始があった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までの譲渡が対象です。
売却には半年から1年かかります。期限の直前に動き始めると間に合いません。
相続した家はいつまでに売れば税金が安いかにあります。
いまからできること:期限までの残り時間を確認し、間に合う経路を選ぶ。買取なら1ヶ月前後で終わります。
8 リフォームしてから売った
直せば高く売れると考えて工事をする。ところが買主は自分の好みで直したいと考えます。
費用を回収できないことがほとんどです。
売る前に直すのではなく、現況のままで査定を取り、差額を確認してください。
解体もリフォームもする前に、現況のまま複数社の金額を見てください。ここが分かれ目です。

9 名義の変更を後回しにした
名義が亡くなった親のままでは売却できません。戸籍を集め、遺産分割協議をまとめ、登記する。ここで1〜3ヶ月かかります。
放置している間に相続人が亡くなると、その子どもへと権利が広がり、同意を取るべき相手が増え続けます。
実家の名義を親のまま放置しているにあります。
いまからできること:査定と相続登記は並行して進められます。今日から戸籍を集め始めてください。
10 代表者1人の名義にして、そのまま分けた
手続きの都合で1人の名義にまとめ、売却代金を兄弟に渡す。
遺産分割協議書に「換価分割のため」と書いていないと、渡した代金が贈与とみなされることがあります。
さらに、3000万円特別控除は要件を満たす相続人それぞれが使えるため、1人にまとめると控除も1人分になる可能性があります。
実家を売ったお金の兄弟での分け方にあります。
戻せるものと戻せないもの
| 失敗 | |
|---|---|
| 戻せない | 解体した、書類を処分した、買取に出せる物を捨てた、放棄の期限を過ぎた |
| まだ動ける | 補助金の申請前、税制の期限内、名義の変更、会社の選び直し |
戻せないものは、どれも「先にやってしまった」ことです。
解体、処分、片付け。動くこと自体が失敗なのではなく、確認より先に動いたことが失敗になっています。
動き出す前に確認する5つ
- 相続放棄を検討する余地があるか(期限は3ヶ月)
- 権利証の袋の中に、購入時の契約書が入っていないか
- 名義は誰になっているか(登記事項証明書で確認)
- 税制の特例の期限まで、あとどのくらいあるか
- 現況のままで、複数社がいくらの値をつけるか
1から4は無料で、今週中に確認できます。5も無料です。
そして、この5つが済むまで、解体も処分もリフォームもしないでください。
【FAQ】空き家の売却の失敗についてよくある質問
Q. すでに解体してしまいました。
早く売ることを優先してください。更地のまま持つほど税負担が続きます。売れない場合は隣地への打診と、相続土地国庫帰属制度を検討してください。
Q. 3ヶ月を過ぎて借金が判明しました。
例外的に放棄が認められる場合があります。すぐに弁護士か司法書士に相談してください。
Q. 業者に言われるまま契約してしまいました。
契約の内容によっては解除できる場合があります。まず契約書を確認し、消費生活センターや専門家に相談してください。
Q. 兄弟に相談せずに片付けを始めてしまいました。
処分する前に何があったかを記録し、共有してください。写真が残っていれば説明ができます。
Q. 何から始めればいいか分かりません。
まず登記事項証明書で名義を確認し、現況のまま査定を取ってください。この2つはどちらも今日から始められます。
まとめ
- 戻せない失敗は4つ。解体した、書類を処分した、売れる物を捨てた、放棄の期限を過ぎた
- どれも「確認より先に動いた」ことが原因
- 補助金は契約前、税制の特例は3年、相続放棄は3ヶ月。期限が判断を決める
- 1社に断られただけで価値がないと決めない
- 直してから売ろうとしない。現況のまま査定を取る
動き出す前に、5つだけ確認してください。放棄の余地、契約書の有無、名義、期限、そして現況での査定額。
どれも無料で、今週中に分かります。 順番さえ間違えなければ、取り返しがつかないことはほとんど起きません。
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戻せない失敗は、確認より先に動いたときに起きます。まず金額を知ってください。

